ASAKU® X Dragon Life
Part.1
この本の全13章。
アサク伝X真龍の魂
原作: 劉明昆
訳者:ZiON
あらすじ
神説年暦36772年
『神説大陸』の地表にある『人間界』『妖精界』『幻獣界』に、緑色の『鏡返ノ核』が出現し始める。毎回の出現場所が不定、中から核を守るための小さな魔物が同時に現れる。出現して24時間後赤色に変化し、半径一キロあたりにて『逆時震盪』でエネルギーを放つ。その力によって時間が過去へN年分に巻き戻し、そしてより強い魔物と、核を守護する『鏡返核獣(ミラーコア獣)』が召喚される。一つの『鏡返ノ核』に一回しか『逆時震盪』が発動しない、が、コアが出現するだけで周囲にいる動物や魔物の狂暴化を引き起こす。
『鏡返ノ核』の出現頻度が約3~7日、現在、コアを破壊する方法が見つかっていない。
『逆時震盪』が発生すれば、半径一キロの範囲内で過去へN年分のタイムリープが起こり、有機物でも無機物でも時間がN年分巻き戻される影響を受ける。例をあげるとつまり、「その場にいる人間はそのN年分若返る」という、実際の存在時間がNより少ない場合は、存在ごと消えることになるが、その範囲から出ると元通りに戻る。単なる時間の巻き戻しではなく、コアを守る魔物も多く出現するのと、そのN年前に存在していた者も一緒に現れるが、魂の持たない攻撃的なゾンビになってしまう。それでも、亡くなった人に会いたい人にとってはどうしても、期待を持ってしまうことでしょう。
魔物による破壊と、どれくらいの時間が巻き戻されるかは予測不能なため、誰も予兆が出る時に影響範囲内にとどまらない。『逆時震盪』が起きれば、逃げるしかない。
神説大陸に存在する種族の中で唯一、『逆時震盪』に影響されないのは精霊族だ。そして、『鏡返ノ核』は精霊界にだけ出現しないと言われている。理由こそ不明だが、『逆時震盪』に影響されない絶対的な防御力を持つ精霊でも、コアを破壊する能力がなく、魔物の出現を阻止するのには封印しか手段がない。
精霊聖王の命令により、『精霊界』光族の封印士・アサクとその仲間たちは、『鏡返ノ核』の出現場所を予測し、『逆時震盪』を測れる【不帰ノ羅針盤】を手に、“『逆時震盪』による危害と大量に出現する魔物の原因・『鏡返ノ核』を封印すべく”と、世界へと旅立つ。
第一章:封印士アサク(Action Chapter)
神説年暦36722年 8月12日 月曜日 午後三時
人間界の『フィル王城』の西南方向にある小さな村『エデンの村』では、『鏡返ノ核』の出現によって、村人たちを撤退させるべく、フィル王城から発遣された軍隊が、人々を守るため魔物と戦う。コアが赤色に変化し始め、残り時間30分あたりで、『逆時震盪』による大量の魔物に備えるため、軍隊が戦線を下げて村の外に包囲網を張ろうとしたその時、布陣の手前に急に『折畳ノ廻廊』が現れ、中から青い服に白マント、【聖印短劍】を持つ魔法使いらしき若い男と、その隣にピエロのようなぬいぐるみと、羽をもつ獅子、そしてかわいらしい女の子が一緒に出てきて、そのまま村へ向かっていく。慌てて止めようとする兵士に、男がこういう。
アサク「俺は精霊聖王のご命令により『鏡返ノ核』を封印すべくここにきた精霊光族の封印士、名はアサクだ。あんたたちみたいな役に立たない小物は早くどっかに逃げるんだな」
兵士 「な、この無礼もの!」
となりに立っている女の子がアサクにストレートを一発かまして、礼儀正しくこう言った。
イリヤ「精霊土族の猛獣使い・イリヤと申します。兄のご無礼をお詫びいたします。こちらの軍隊をお率いになっている将軍様はどなたでしょうか」
この時、将軍らしき男が布陣から出てきて、礼儀正しく挨拶をする。
スタール「精霊界からのお力添え、感謝いたします。俺はフィル王国軍団団長・スタールと申します。どうかコアを封印し、危害をお治めくださいませ」
イリヤ「村にはもう全員撤退しましたでしょうか」
スタール「ええ、全員撤退させました」
アサク「よし、なら安心して暴れるんだな!」
そう言って、ピエロのようなぬいぐるみと羽をもつ魔獅子を連れて村へ駆け込んで、魔物を戦うためにコアへと前進する。
イリヤ「イリアは魔獣の狂暴化について調査するために来ましたの。コアの影響で普段おとなしいものでもとても攻撃的になってしまいますので、どうかお気を付けてください」
イリヤはスタール団長へ一礼してからアサクに続けて村へと入った。
大量の魔物が襲い掛かる。アサクは【聖印短劍】で迎え撃つ。【聖印短劍】に切られた魔物はすべて封印術によって身動きを取れず、そしてその属性の力を短剣の中へ吸い込んで蓄えることができる。ほかの物に触れても同じ効果で、例えば石なら土属性の力を吸い込むことができる。
アサクが魔法を発動するのには、左手に正三星陣、右手に逆三星陣を放ち、吸収した属性の力を手の魔法陣に付与すれば、陣魔法で攻撃できる。敵が複数の場合は逆三星陣で拡散式の魔法を、一点攻撃する場合は正三星陣で集中式の魔法を発する。だが陣魔法の威力は、吸収した属性の力強さで決められる。
イリヤは【愛のムチ】で戦う。このムチに叩かれると、悪の魔獣は浄化され、正常の魔獣ならおとなしくなって攻撃してこなくなる、イリヤの友達になって一緒に戦ってくれることも。
コアに近づければ近づくほど敵が強くなり、アサクが一気にコア近づけることを決めて、【聖印短劍】をしめて、ピエロのようなぬいぐるみへ叫ぶ。
アサク「来い、ゴーストカード! 【日輪ノ剣】へ幻化してくれ!」
ピエロのぬいぐるみが【日輪ノ剣】へと変身し、剣身から太陽のような輝きを放つ。アサクがこの神剣を振りかざし魔物を迎え撃つが、日の光に当たらないところに入ってしまう途端に、剣の輝きが弱まり、力を失っていく。この時に剣からゴーストカードの声が発した。
ゴーストカード「だめです! 光のないところだと【日輪ノ剣】は力を失ってしまいます! もうすぐ日が落ちます。早く片付けないと!」
アサク「わかってる! すぐ片付けるよ」
アサクが魔獅子の背に飛び乗り、コアへ駆け込む。もうすぐ赤くなるコアを前にして、突然、どこか赤子の鳴き声が聞こえた。声を辿ってみると、コアのすぐ近くにある民家の隅っこに隠れている、赤子を抱えている若い女を見つける。
アサク「やばっ! 間に合わない!」
そう言って、アサクが若い女を、イリヤが赤子を抱き上げて、すぐ村の外へ出ようとしたが、時はすでに遅く、『逆時震盪』が起きてしまった!
強烈な震動波が拡散し、周りの景色も変化し始めて、女は塵となり消えていく。なのにまぜか、イリヤが抱えている赤子はなんの変化も起きなかった。驚きながらもイリヤは悲しく叫ぶ。
イリヤ「みな離れたって言ったのに! なんで!」
アサクが懐に入れてある【不帰ノ羅針盤】をみて、巻き戻された時間はちょうど80年。ゴーストカードがアサクに先にコアを処理しないと危害が広がると進言した。イリヤに赤子を守って村から離れるように指示するが、なぜか赤子が起きてからアサクにすっかりなついて、抱いてもらわないとすぐ泣き出す。仕方なく赤子をおんぶしてコアの封印に手掛けるアサクは、イリヤにお父さんって揶揄された。
アサク「あーもう、うるさい!」
赤子がその怒鳴りで泣き出してしまい、二人が同時に人差し指を口の前にかざして「しー」って言ったらまた静かになった。
アサク「コアを守護する魔王が出てきたな、とどめをさしいこう。さっさと任務を終わらせて帰ろうぜ」
このコアの守護魔王が巨大な食人花で、毒をもつ粘液とつるで攻撃してくる。アサクは行風術を使って攻撃をかわしながら飛んでくるつるを切るが、なかなか近づけてとどめをさせないでいる。
奇妙なことに、赤子は戦いの真っ最中でもまったく暴れず泣かずに、すごく静かだった。
イリヤがさき手懐けた短足イノシシを乗って攻撃を試みるが、魔王が強すぎて逃げ回ることしかできない。
この時にもう日が落ちてすっかり夜になってしまった。
ゴーストカード「やばい! もう日の光が――」
そう叫んですぐ【日輪ノ剣】からもとのぬいぐるみの姿に戻ってしまった。アサクはやむを得ずに【聖印短劍】で迎撃する。
アサク「くそ! 【聖印短劍】じゃ効果がない。吸収した属性の力が弱すぎる、もっと大きな炎じゃないとこいつを燃やせない!」
そして魔獅子に向かって叫ぶ。
アサク「俺に炎の攻撃を三回してくれ!」
魔獅子は宙返りして距離を取り、アサクに向かって、口から巨大なファイヤーボールを吐き出す。
アサクは左手を高く上げて手のひらをかざし、正三角形の魔法陣が魔獅子が放たれたファイヤーボールを吸収した。高いところへ跳んで、すぐ食人花の口の前に駆け込み、左手が拳に握って後ろに引き力を蓄えると、三つのファイヤーボールが一つに集中!
そして手を前にかざし、拳を開けて魔法を放つ。
アサク「正三星陣魔法! 火炎竜巻!!」
猛烈な火炎が食人花を燃やし尽くした。アサクはすぐコアの前に行き、透明な水晶で作られた箱【聖獄ノ籠水晶】を持ち出して、表面に刻み込まれている呪文で封印術を発動する。封印を行う間は魔獣がまた襲い掛かるが、魔獅子が守ってくれたおかげでみな無事だった。
眩しい光が放たれ、結界が築かれた。コアを無事封印したが、周りの景色はもうもとには戻れない、80年前のままだった。
助かった赤子を村人に渡そうとしたが、みな”あいつは悪魔の子だ”と騒ぎだして、誰も引き取ろうとしない。それは、赤子の母親が倫理を反して、父親が誰なのかを明かさずにその子を産んだからだ。赤子はなぜかアサクから離れようとしないし、仕方なく連れて行くことにしたふたり。イリヤは手懐けた短足イノシシとお別れをしてから、【折畳ノ廻廊】を起動し、二人は精霊界へ戻った。
第二章:防ぎきれないこと
神説年暦36722年 8月13日 火曜日 午前十一時
精霊王城の会議室にて会談が行われている。参加するのは精霊聖王・オデロス、オーカ将軍、ハプ司祭、精霊の姫君・ジェフロ、アサク、イリヤ、そして人間界から連れてきた赤子だった。
アサクは片足で跪いて、精霊聖王・オデロスにエデンの村でのできことを報告し、その傍らにイリヤがゆりかごに眠っている赤子をみている。
アサク「ことは以上です。聖王様」
精霊聖王・オデロスがアサクに表を上げようといい、となりのオーカ将軍に見解を求める。すると、オーカ将軍の顔がすこし赤いのを気づき、叱るように言う。
オデロス「そなたたちまさか、昼間から酒を飲んだではあるまいな」
オーカ「そ、それはその、ハプ司祭が造った酒が良すぎて、目覚ましにちょうどいいからで……」
ハプ「オーカ、おぬし……せっかくよい酒を取っておいてやったのに」
聖王オデロスがお怒りの様子で少し咳払いをしたら、周りがしんとなってしまった。それから手を一振りして、ハプ司祭がすぐ注いておいた盃を聖王に渡す。一気に飲み干してまことにうまい!と言ってからまた真顔でアサクに続けようと合図をした。
ジェフロ(不機嫌)「父上までおふざけして!まだ公務が残っているのでは」
オデロス「大事ないよ、精霊界がいつものように平和でのんびりだ」
ジェフロ(手を腰にあてて、呆れる)「もう、少しは危機意識を持たないと!」
アサクが頭を掻いてから、片手を顔に覆いて呆れていう。
アサク(独り言みたいな)「この老いぼれたち、本当に『鏡返ノ核』のことを気にしているのか」
オーカ「我々精霊界はそもそも外界のことを干渉してはならん決まりだが、大賢者聖竜王様が、『逆時震盪』が精霊しか対抗できないからと天神界の神託だといい、聖王様にエデンの村のコアを処理するよう、おまえを指名してな」
アサク「またあの陰謀家の聖竜王?やつの言いなりにならなくだって」
オデロス「天神界のお達しだ、仕方ない」
アサク「くそ……」
このとき、ハプ司祭は赤子に近づき、よく観察する。
ハプ「ふむ、この人間の赤子、『逆時震盪』の影響を受けないとは、確かに不思議だ」
同時にイリアが赤子を包み込んでいる毛布を開けてみると、毛布に<ADAM(アダム)>が書いてあて、赤子の背中に、虹紋章のバースマークがみえた。それに驚いたか、聖王がすぐ近寄って赤子の背中を確認し、オーカ将軍も続いた。
オデロス(文字ごとはっきりと)「なんと……虹、聖者」
オーカ「ではこの赤子こそが新たな虹聖者か、名は……アダム」
ハプ「アサクがエデンの村へ出向くのも奴らの計画通りってわけか。一本取られたわい」
アサク「で、どうすればいいですか。この子ずっと俺にべったりで、起きて俺に抱っこされてないと気づくとすげー泣きわめくんですよ。いっとくけどベビーシスタはいやだからな」
オーカ「待った! アサク、前の二つのコアの出現場所、覚えてるか?」
アサク「一つは妖精界の『時間図書館』で、もう一つが人間界・フィル王国東南部の『フジルス砂漠』です。二箇所ともすでに『逆時震盪』が起きてしまったから、聖王様のご命令とおりに、まだ震盪が起きてないエデンの村へいきました。時間的にいけたはずだったけど、この子を助けたため結局封印が間に合いませんでしたが」
ハプ「人間界に出現した二つのコアとも、フィル王国の近くか、どうも匂うなぁ…」
オデロス「いかん! オーカ将軍、すぐ禁衛軍を集結し戦闘態勢に入りたまえ!」
聖王の指示で、オーカ将軍がすぐ会議室から飛び出し、警報を鳴らす。
アサク「どういうことですか??」
ジェフロ「早く赤子を守って」
イリアすぐまだ眠っているアダムを胸に抱きしめた。
ハプ「これは、とんだ企みだ! 『逆時震盪』を利用し、『時間図書館』で偽りの歴史を作り、『フジルス砂漠』にて過去に存在した『ミラージュレーク』を呼び戻した。そしてこの子はやつの手駒…震盪の影響をうけないとわかっててあそこに置いた。おぬしがこの子を連れて【折畳ノ廻廊】で精霊界に戻ることで、震盪の痕跡が残り、もともとコアが侵入不可能の精霊界に隙間が生じてしまったのだ」
まさにその時、急にとどろきのような音が響いて、精霊王城が地震でも起きたように揺らいだ。
ハプ「この子が起きて騒ぎだしたら見つかってしまう。わしが深い眠りにつくように術をかけとくよ。イリア、アダムは任せたぞ。アサクは早く敵襲に対応しろ!」
イリア「了解いたしました。ちゃんと守って見せます」
アサク「そこまで深刻ですか! すぐ向かいます! ゴーストカード、魔獅子、ついてこい!」
二人の従士を召喚して、三人はすぐ音がした場所へ急いだ。着いた時には精霊王城正殿の真上に時空の裂け目ぽっかり空いてしまい、すでに大量の魔物が湧き出している!手前にオーカ将軍が禁衛軍を率いて応戦してるところだった。
アサク「なんてことだ!」
アサクはすぐゴーストカードに【日輪ノ剣】に変身させ、魔獅子とともに戦いに加わった。聖王オデロスもジェフロを連れて正殿に到着。二人の周りには禁衛軍が守りを固めている。同時に、九尾妖狐が時空の裂け目から正殿へと降りってくる。
九尾妖狐「あらまあ…ふふ、美しきあたしをこんなにも大勢で出迎えてくれたのかい、うれしいねぇ、さあ、情熱的な歓声をあげなさい」
アサク「この変態野郎!」
その時、全域空間防御を担う精霊兵士より報告が届いた。
精霊兵士「報告! 聖王様、精霊聖地にて『鏡返ノ核』が出現!」
聖王オデロスがすぐ聖地を守るようにオーカ将軍に指示し、正殿の魔物が聖地に行けないようにと一部の禁衛軍兵士を残し、後をアサクに任せて、その場を立とうとしたが……
ジェフロ「わたくしは残ってアサクに協力するわ!」
オデロス「だめだ! すぐオーカ将軍に続いて聖地へ向かいたまえ」
聖王オデロスがオーカ将軍、ジェフロとイリアを率いて正殿後方にある廊下を通り、精霊聖地へ向かう。
正殿に現れた魔物たちがアサクと近衛軍に着々と退治されていくが、なぜか九尾妖狐がまるで見世物を見ているようにびくとも動かないまま、やがて魔物が彼だけとなった。
九尾妖狐(高笑いして)「スポットライトはあたしだけを照らすものよ。どう? スーパースターみたく輝いているでしょ」
そう言って突然と手を上げ、強い衝撃波を放つ。
精霊禁衛軍を守ろうと、アサクはすぐみなを庇うように最前列に出て、全身から聖光を放ち、【獅幻神裝】を纏って九尾妖狐の攻撃を受け流した。
左従者のゴーストカードが変身した【日輪ノ剣】を手にかまい、右従者の魔獅子が変身した【獅幻神裝】を纏った姿こそ、アサクの完全なる武装なのだ。
アサク(禁衛軍に向かって)「おんたたちはもう聖地に向かってくれ、ここは俺に任せろ!」
禁衛軍兵士「了解しました!」
返事した禁衛軍の兵士たちはすぐさま聖地へと駆け付ける。
九尾妖狐「あたしは、鏡界から降臨した陰魔六将軍、名は九尾妖狐。親しくして~“九ちゃん”って呼んでもいいのよ。さすが天神界の力を得た者ね、アサク。神と精霊の融合体か、本~当、反則よね」
アサク「なんなんだおんたは! 九ちゃんとか、誰が呼ぶか! あいにくこっちは遊んでる暇ないんだな、今片付けてやる!」
九尾妖狐「さて、君ごときで、このあたしに勝てるかしら?うふふ……」
笑い声を発したと思えば、もうアサクの目の前に瞬間移動して、攻撃をかまってきた!
九尾妖狐の攻撃が思ったよりも重く、全身武装した状態のアサクでも、【日輪ノ剣】で攻撃を受け流しながら陣魔法で魔法攻撃を吸収して反撃をするが、どうも苦戦に陥ってしまう。幸い、【獅幻神裝】の防御でなんとか保つことができた。
素早く動きながら攻撃してくる九尾妖狐は余裕ありげに笑いかけてくる。
九尾妖狐「はははっ、神と融合したせいで、もともと持ってた精霊の力を失って、元素魔法が使えなくなったのね。それで受けたものを吸収して反撃に使うしかなくなったわけか。なるほど、これはこれは、神様って意地悪いねー、はははは」
アサク「なんでそこまで俺に詳しいんだよ!?」
九尾妖狐「それは~愛してるから♥だよ(ウィンク)」
アサク「気持ち悪っ!」
九本の尾が一斉に伸び、九尾妖狐がセクターなポーズを取ってこう言った。
九尾妖狐「さあ、あたしのすべての愛を乗せる、最強の一撃をうけてごらんなさい♥」
先と比べものにならないほどの莫大な魔力が九尾妖狐の体に集中していると感じたアサクは、この一撃で勝負がきまるとわかった。
アサク(テレパシーでゴーストカードと魔獅子に)「あれを使うしかない」
ゴーストカード(テレパシー)「マスター、本当に使いますか? まだ完全に使いこなせてないのに、発動した後力が抜けて、いつ回復できるか分からないのですよ!」
魔獅子(テレパシー)「でも確かにそうするしかなさそうです。自分ももう攻撃を受けきれません。まずはやつ倒すことを考えましょう。そのあとは自分たちがマスターを守ります」
心で会話をかわす僅かな間に、九尾妖狐はもう力を整えて、技をぶつけてくる!
九尾妖狐「九重狐撃・滅骸破!!」
まさに同時に、アサクは宙返りして背中から天使と精霊の翼が生えてきて、【七属性ノ鍵】がアサクを中心に飛び回り聖光を放ちながら、七本の巨剣となる。
アサク「俺にはまだ神の力がある! 七鍵衝殺陣!!」
互いの大技が宙にぶつけ合い、九尾妖狐が避けきれずに重傷を負い、間一髪で時空の裂け目を通って鏡界へ逃げ帰って、あまりの強力で精霊王城もほとんど壊滅してしまった。
ゴーストカードと魔獅子が変身を解いてもとの姿に戻り、アサクも技の影響で全身の力が抜けてしまって、意識はちゃんとしてるが、もうまったく動けない状態だ。魔獅子はアサクを背負ってゴーストカードとともに精霊聖地へ向かう。
これで、数万年以来一度も侵入を許したことがないと誇る精霊界も、正式に破られてしまったのだ。
精霊聖地に着くとそこに『鏡返ノ核』が中央の祭壇に現れていて、聖王オデロスが部下たちを率いて湧き出している魔物たちと戦っている姿がみえたが、すでに力が残されていないアサクには何もできない。
アサク「どうしてハプ司祭が、早くコアを封印しないんだ?」
第三章:永凍絶界
神説年暦36722年 8月13日 火曜日 午後二時
精霊界で最も重要な場所『精霊聖地』に、『鏡返ノ核』が出現、ハプ司祭がコアの近くにいながら、魔物ばかりかまっていてコアを封印しようとしない様子。
魔獅子がアサクをハプ司祭のとなりまで連れいった。
アサク(虚弱)「どうしてすぐコアを封印しないんですか。【聖獄ノ籠水晶】をくれたのはあなたなのに……」
ハプ司祭「【聖獄ノ籠水晶】は聖竜王が天神界から持ってきたもの、おぬししか使えないといいおった。だから、コアを封印する任務をおぬしに与えたのだよ」
アサク(虚弱)「そんな……俺はもう、【聖獄ノ籠水晶】を発動する力も残されてない。まさか『逆時震盪』で精霊聖地が破壊されるのをただ見るしかできないというんですか」
ハプ司祭「とにかく休んで、少しでも回復に努めるのじゃ」
この時、イリアが泣きながらこちらに走ってきた。
イリア「うう……黒マントの男にアダムを奪い去らわれてしまいました。イリアでは全然太刀打ちできなかったの。ごめんなさい、イリアのせいだわ、どうしよう……」
アサク「あなたは悪くねえよ、もう泣くな」
ハプ司祭「精霊界に来てアダムを奪うことも、やつの計画の一環なんじゃろうな」
オーカ将軍が精霊禁衛軍を率いて攻撃の陣を組んでコア周辺にいる魔物たちに反撃を繰り返し、聖王オデロスがコアの真上に雷撃の術をかけてコアを打ち砕こうとするが、まったくの徒労だった。
この時に、強い黒き光が聖地の高台から放て時空の裂け目を作り、その中から黒竜に乗っている騎士の姿が現れた。彼は響き渡る声でいう。
フィリップス「俺様は陰魔二将軍、フィリップスだ。鏡界を代表し、正式に精霊界に宣戦布告を告げる!」
このフィリップスと名乗った黒竜を乗る騎士から放たれる特殊な魔力に、ただならぬ恐怖を感じたかのように、周りの魔物たちがみな身動きがとれなくなっている。
アサク・オーカ「これは! 失踪した風族の精霊・サルの霊力!?」
アサク「どうしてあいつから精霊の力を感じるんだ!」
オーカ「いや、正しくは風属性の精霊の力と闇属性の魔力が混ざり合っている強大の力だ! この精霊界では相手になれる人いないかもしれん」
オデロス「……」
フィリップス将軍が手を振ると、黒竜から強い竜巻が襲ってくる。精霊禁衛軍軍団の大半が竜巻の勢いに耐えきれず吹き飛ばされ、何人か苦労して防御術を立ち上げて対抗しようにもあまり効果が見られない中、なぜかジェフロにだけまったく影響がなく、すこしもダメージを受けていない。その様子をみて、聖王オデロスはすぐみなに指示をだす。
オデロス「ジェフロ姫の後ろに隠れろ!」
精霊軍団が群れとなってジェフロの後ろにくっついて、ジェフロが移動すると軍団も続いてくという、なんとまあ奇妙な絵面になった。
ジェフロ「どうして私の後ろに隠れるのよ。私はあのフィリップス将軍というやからを懲らしめにいきたいの!」
そういって奔ろうとするけど、姫が動いてしまうとみな吹き飛ばされるからと、周りに止められる。
ジェフロにだけ起きるこの現象に気づき、フィリップス将軍が急に激動した様子でジェフロに駆けてくる。みながジェフロをかばおうとする時に、まさかの攻撃ではなく、フィリップス将軍がジェフロを抱き込んで強引にキスした。その場にいる全員が目の前に起きたことに驚いていると、軍団に襲い掛かる竜巻もフィリップス将軍のこの行動でやんだのだ。
ジェフロが我に返って顔を真っ赤にし、怒りと恥ずかしさが混ざり合い、フィリップス将軍を突き出して、ぱっとビンタを食らわせた。
ジェフロ「この……不届き者! この私に無理やりキ、キスするなど! 何様のつもり!」
赤くなる頬に手を当て、ガッカリした様子でフィリップス将軍はいう。
フィリップス「君は…忘れたのか……」
そしてすぐ近寄った黒竜に乗り、高く飛んで離れた。
遠くに離れていくフィリップスの後ろ姿を見て、ジェフロはなぜか、胸が悶々と締め付けられる気がした。指で先強引に奪われた唇を撫でてみると、涙が勝手に流れてくる。
ジェフロ(心の声)「この悲しい感情はいったい……?」
フィリップス将軍が精霊軍団の表に戻り、大声で言い放つ
フィリップス「精霊界の最強のものを出してこい!」
すると、オーカ将軍が陣から高く上へ跳んで、マウントであるグリフォンを召喚して背中に乗り、フィリップス将軍と対峙する形になる。
オーカ「俺はオーカ将軍じゃ。精霊界最強の守護者が相手してやる」
フィリップス「ほう、この時をずっと待っていたぞ。やっとオーカ将軍とやり合う機会がきたか」
オーカ「一つ、疑問に答えてもらおうか」
フィリップス「ふんっ、二つとも答えてやるよ。一つ、そう、俺様そこが、かつて失踪した風族の精霊・サル。二つは……お前らが知ってるサル、もともと二人いたのだ。一人が精霊界に、一人が鏡界にいる。だが、俺様の本当の名は、フィリップスだ」
すでに弱っているアサクをちらっと目をやり、フィリップスは続いてこういった。
フィリップス「そのアサクと同じ、”ダブルフェース”をもっている」
オーカ「なんだと!」
アサク(心)「”ダブルフェース”……ってなんだ?」
この時、ゴーストカードがフィリップス将軍が身につける剣をみて、慌ててアサクに話しかける。
ゴーストカード「大変です。あの人、【月輪ノ剣】を持っています!」
アサク「そんな、まさか」
ゴーストカード「僕のセンサに間違いはありません。なぜなら僕と【月輪ノ剣】は、セットのゴーストカードだからです!でも、なぜあの人が【月輪ノ剣】を持っているんでしょうか」
フィリップス「国としての挨拶はここまでにしょう。そろそろ戦いを始めようか、まずは……」
フィリップス将軍が指を鳴らすと、精霊聖地に現れたコアが急に色が変わって、『逆時震盪』を引き起こす状態になった!アサクを含めて精霊族の全員が、自分の目を疑わずにいられない!
アサク「あいつ! 『逆時震盪』を加速させやがった!!! 早くコアを封印しなきゃ!」
でも依然と体力がもどらないままのアサクは、魔獅子の背中から降りる気力もない。
アサク(魔獅子に)「コアに触れるように、近づけてくれ」
魔獅子は指示に従ってコアのすぐそばまで近づけて、ゴーストカードがアサクの右手を支えて、コアに触れた。触れた瞬間に、コアの色の変化が明らかに遅くなったものの、アサクが冷や汗をかいてひどく苦しい表情をしている。
ハプ「よせ、アサク。それでは封印は無理じゃ、ただの時間稼ぎにしかならんし、そのままだとおぬしが力尽きでしんじまう!」
アサク「ただの時間稼ぎでもいい、もう、今の俺にはこれしか…」
するとイリアが自分の手をアサクの手に重ねた。
イリア「イリアも、お兄さんと一緒に精霊界を守ります!」
アサク(頭を少し下に向いて)「ああ」
オーカ将軍がグリフォンに乗ってフィリップス将軍へ突撃をかける。二つの世界での最強戦力を持つ男たちの対決は激しく繰り広げられて、交わる攻撃の震動波で近くにいる魔物も、一騎打ちを見守る精霊軍団も痺れさせられて、ただその場に動けずにいた。
長い戦いとともに時間が過ぎ去り、アサクもそろそろ限界を迎えてしまう。
フィリップス(オデロスに向かって)「精霊聖王よ、一つ教えてやろうか。この【鏡返ノ核】に設定されたタイムリープの時間は、ちょうど1000精霊年前だよ(人間界約41年)! そう、その精霊八大族の時代に!」
フィリップス将軍の言葉で、精霊族のみなが一気に顔が青ざめた。
オーカ「好き勝手にはさせん。混沌極まりないの1000精霊年前などに戻ってしまったら、今の世界線の神説大陸の全面的壊滅を招いてしまう!」
オーカ将軍が奥手の” 圓気裂衝砲”を発動しようと同時に、まさかのフィリップス将軍も、同じ大技をかけて決着をつけようとした。
オーカ「ほう、おまえは確か、俺のまなでしの精霊界のサルだな!」
が、それを聞いたフィリップス将軍はただ微笑んで、答えようとしなかった。
二つの技がぶつけ合うと同時に、アサクとイリアの力ももうコアを抑えることができなくなり、コアが鮮やかな赤色を放ち、『逆時震盪』はまさに引き起こされようとしていた時に。
オデロス「精霊界の王として、精霊界をいまここに壊滅させるわけにはいかん。すべての空族精霊よ、集結し伝送陣を発動せよ!」
空族精霊たちがすぐさま伝送魔法を発動する。
オデロス(オーカ将軍とハプ司祭に向かって)「精霊界を守りたまえ!」
オーカ将軍とハプ司祭はすぐ聖王オデロスのもとに駆け付けた。
ハプ(アサクに向かって)「いけ! できるだけ遠くへ逃げるのじゃ!」
聖王オデロスが手のひらに特殊のトーテムをかけると、トーテムが一匹の鷹となり、地中に向かって飛び潜った。そしてオーカ将軍とハプ司祭に頷きで合図をして……精霊界最大な封印術を発動する。
オデロス・オーカ・ハプ「永凍絕界!!」
『逆時震盪』が始まる頃に、空族の伝送魔法も発動した。
フィリップス「くそ! 精霊界ごと時間を凍結しようだと! 俺様はこんなところに閉じ込められたりはしない!」
そういってすぐ時空の裂け目を開けたが、ジェフロを一目みてから裂け目に入って姿を消した。
『逆時震盪』は永凍絕界によって止められてが、同時に伝送陣も停止してしまい、すべての精霊を伝送することはなく、アサクは幸運にも、伝送で逃げることができた。その瞬間に、ハプ司祭の声が聞こえた。
ハプ「精霊界を救うのには、精霊女王アランダを見つけるしかない。頼んだぞ、アサク」
アサクは涙が止まらないまま、伝送通路に入り、そのまま気絶した。
この戦いの末、精霊界の時間は止まったままになり、誰も入ることができず、そして、誰も出られなくなってしまったのだ。
第四章:人魚之淚
神説年暦36722年 8月19日 月曜日 午前十時
目覚めたアサクが初めに聞こえたのが、ゴーストカード、魔獅子とイリアの三人の声だった。
ゴーストカード、魔獅子、イリア「よかった!」
ゴーストカード「マスター! やっとお目覚めですか!」
イリア「もうーお兄さん! 二度と目覚めないかと心配したんだから!」
アサク「俺は……大丈夫だ。ここどこだ?」
ゴーストカード「僕たちは幻獣界の人魚国に伝送されたのです。女王様がこのお部屋を手配してくださいました!まさか一週間も眠り続けるとはな」
周りを見渡してみたら、さんさんと輝く日の光が水を通して照らしてるとても暖かい部屋だが、どう見ても女性の部屋だ。
ゴーストカード「人魚国には女性しかいませんからね」
アサク「ええ……」
アサクの身の周りにたくさんの花が飾っている。
アサク「で、この花はいったい……」
ゴーストカード(肩を軽くすくめてニヤっと)「マスターのファンたちから送られてきたものです。もう人魚国丸ごと虜にしちゃってるくらい大騒ぎですよ。お見舞いといって花を何度も持ってくる子もいます。なにせ女王様が自ら『美しき眠りの精霊王子』という異名をつけちゃうくらいですからね……」
魔獅子が顔をそらして笑いをこらえている。
そのとき、外から雑踏とした人の声がしてきた。ゴーストカードが、もう起きたってバレたら大変な目に合うから、早く寝たふりをするようにとアサクに合図し、ぬいぐるみのふりをした。アサクが横になって寝たふりをすると、やはり十何人の人魚の女の子がプレゼントと花をもって部屋に入ろうとする。魔獅子がすぐ姿をけして入口を塞ごうとしたが意味がなく、女の子たちが部屋に駆け込んできて、祝福を込めてアサクの頬にキスして、わいわいとはしゃいでからやっと部屋をでた。
皆出た後、アサクは起き上がり、キスされた頬を少し撫で顔を赤くして、満足しそうに笑った。それをみて、隣のイリアは不機嫌そうに口を尖らせた。
ゴーストカード(アサクの頭に一発殴って)「しっかりしなさい!」
アサク「俺見世物じゃねえし。早くここを出て情報を探そう」
イリア「お兄さん今や『美しき眠りの精霊王子』ですから、そのまま外にでると騒ぎになっちゃいます。イリアが変装して差し上げますわ」
人魚国は結界によっと海の中に沈んでいる王国で、結界の中なら、地上と同じように呼吸ができるところ。
この日、大通りに変な歩き方をする一人の人魚(?)の女性(?)がいた。そう、それはまさに、髪型を変えて化粧もし、方にピエロのぬいぐるみを乗せたメイド服姿のアサクだ。その隣に人魚に成りすましたイリアと、術で姿を消した魔獅子。
アサク「なんで俺が女装しなくちゃならねえんだよ! 不格好だし、下スースーするし!」
イリア(笑いながら)「パンツを履かないからでしょう」
アサク「女のパンツなんてぜってー嫌だ!」
ゴーストカード「こうでもしないと、街中で正体ばれたら、何千何万の人魚の女の子が寄せてきますよ」
魔獅子「さすがにそんな大勢は止められませんな」
アサク「ここ一体どうなってんだよ。空気もすごく濁ってる気するし、風もない、なんか変な感じ」
ゴーストカード「人魚国は昔からとても排外的で、特に同じ幻獣界の百獣国とは敵対関係です。僕も魔獅子も百獣国の民なので、気付かれないようにしないといけません。人魚国は精霊界との関係がとても良いと聞きます。それで、こちらに伝送されたかもしれません」
二人が会話している間に、イリアがすれ違った天使魚と交流し始める。
アサク「魚と話してんの?」
イリア「イリアはすべての生き物と意識疎通ができるのです。かわいい子をみたんら友達になりたくなるんですよ。」
アサク「俺はゴーストカードと魔獅子としか話せねえから」
この時、向かいに何人のメイドを連れて歩く貴婦人らしきの女性がアサクをしげしげと観察する。今にもバレたかとはらはらする二人だが……貴婦人はイリアを眼中にない様子でアサクに話しかける。
貴婦人「あら、ちょっと胸が足りないけど、なかなかじゃないの~あなた、名は何という?どちらの使いなの?」
アサク「お、おそれいります。あ、アクリアといいます。えっと、マダムメールに仕えております」
貴婦人「なんと! あなたのような美人が、あのメールに仕えてるなんて、もったいないわ!」
貴婦人すぐ懐からパールを十個取り出してアサクに渡してこういう。
貴婦人「はい、持って、これは前金よ。すぐあのばばあのところを出て。明日からヴィタリス公爵邸に来なさい」
勝手に言い終わると、パールを手にしてポカンとした顔のアサクたちをお構いなしに、メイドたちを連れてその場を去っていった。
アサク「おっぱい足りないとか……」
イリア「アクリアって……ははははは~女装でもお気に入りされちゃって、すごいですわお兄さん!しかも、デタラメに言ったのに、まさか本当にマダムメールがいるなんて、はははは」
となりにいる魔獅子がもう笑いすぎて腰がぬけそうだ。
アサク「笑う場合か! 大事な任務があるんだぞ! コアがどうなってるわかんないし、ハプ司祭が精霊女王を見つけて精霊界を救えと俺に言ったんだ。メイドごっこしてられるかつうの!」
ちょうどおなかが鳴ったから、近くのレストランが見えて、とりあえず腹ごしらえをしようと店に入った。イリアが天使魚とバイバイして、アサクと一緒に一番目立たない隅っこの席に座ると、メニューに目を通す。
アサク(メシューを見て)「ワンセットでパール一つ!?」
ゴーストカード(すぐアサクの口をふさぐ)「しー、大声出さないでください。嫌なら女王様が用意してくださった部屋にお戻りになれば?なんでも使い放題ですよ」
アサク(プルプルと)「ぜってーやだ。(ちょっと恥ずかしく)まあ女の子にモテるのは悪い気しないけど…」
イリア(一発殴って)「お兄さんのスケベ!」
店員「お決まりですか」
アサク「セットを四つくれ」
店員「お二人でそんなに? 本当にたべられますか?」
アサク「大丈夫。食べられるよ」
店員「かしこまりました。ではパール四つ、いただきました。すぐご用意いたしますね」
食事が運ばれたら、アサクは飲み込むようにパクパクと食べて、ゴーストカードと魔獅子はテーブルの一角にコッソリと食べた。
アサク「俺たちはやく人魚国から出るべきだと思う。百獣国へ行って俺の友人のブラッド国王に助けをもとめよう」
魔獅子「そうはいっても、人魚国では【折畳ノ廻廊】の使用を禁止してるから伝送は無理です。地上の百獣国へ行くのには連結通路を通らなければならないが、もちろん警備がつけてるから、人魚女王の許しがないと通してもらえないんじゃ…」
イリア「それに、何の挨拶もなしに消えるなんて、失礼極まりないことですわ。ここはやはり一度女王様にお礼を申し上げに謁見をした方がいいとイリアは思います。」
ゴーストカード「人魚国と精霊界とは交流がありますが、わざわざ『美しき眠りの精霊王子』なんてマスターの存在を宣伝することに、なにか良からぬ意図を感じます。」
アサク「でもなぁ、戻らないとすると、金を稼がなきゃだな……」
イリア(笑いながら)「お兄さんにメイドになって、イリアたちを養っていただくしかほかありませんね」
ゴーストカード・魔獅子「そうですね」
アサク「なんで俺ばっかりー」
楽しい会話の中で、誰もすでに人魚兵士に囲まれたことに気づかなかった。
人魚兵士「精霊界からきた高貴なる友よ、ご相談があるので王城へと、女王陛下直々のお誘いでございます。」
アサク「あ、見つかっちゃったか」
人魚国王城へ移動する途中でも、熱心のファンたちが道の両サイドを囲んでアサクに“精霊王子さま、愛してる”なんて歓声を上げていた。
夜の人魚国王城にて、案内された正殿では、人魚女王が王座に座っていて、アサクたちの到着を待っていた。二人は一礼する。
アサク「女王陛下、精霊界のアサクと申します。貴国に来たのはその、事故によることでして、どうかお許しください」
ミカナ「わたくしが人魚国女王・ミカナと申す。付き人の二人も、姿を現すがよい」
ゴーストカードと魔獅子は一斉に術を解いて現し、女王に跪いて挨拶を。
ゴーストカード・魔獅子「ご無礼をお許しください」
ミカナ「よい。状況はわかっている。皆のもの、もう去るがよい」
そして正殿には、アサクたちと女王だけが残っている。
ミカナ「わたくしに着いてまいれ」
女王がアサクたちを宮殿にあるガーデンの一角へ連れてきた。
ミカナ「静かに見ておれ、そして何があっても、アサク、わたくしに合わせておくれ」
どういう意味かさっぱりだが、アサクは了承した。
この時、ガーデンに若い女性が歩き出て、上から真っ白な髪をした精霊らしき男が、女性の前に舞い降りてきた。二人は愛情深くに見つめ合い、男が貝殻とクリスタルで飾った花束を取り出して、女性に話しかける。
白髪の男「人魚姫・ユリア、どうか、俺と結婚してくれ」
ユリア(首を振りながら)「フルフィ様、ごめんなさい。婚約はお母さまにお許しを請わなければ、お約束できませんの」
白髪の男(手を引き)「ならば駆け落ちだ!」
ユリア(もう一度首を強くふる)「私もあなた様をお慕い申し上げておりますが、そのようなことは許されませんわ」
フルフィが強引にユリアを連れて行こうとすると、ミカナ女王が影から出た。
ミカナ「この無礼者、娘からその手を離し、今すぐ立ち去れ!」
フルフィ「女王だからって俺が怖気づくとでも思うのか。本気で暴れたら、この人魚国では俺に勝てるやつなんかいないぞ」
ミカナ「さぞ傲慢とみえる。まあ確かに、わが人魚国は、強いおのこを国王にし国を守ってもらう必要があるが」
フルフィ「はは、それって俺たちの婚約を認めるってことだろう?」
ミカナ「国王は実力と美しさを備える随一のおのこでしかなれぬ」
フルフィ「それはそれは、お褒めに預かり光栄だ、女王陛下」
ミカナ「否、その資格があるのは、そなただけではない。最近王国にいらっしゃった『美しき眠りの精霊王子』が、そなたより容貌が優れて、国民に愛されているのだ」
そう言って、アサクが隠れている物陰に指をさした。
アサクは仕方なく出てきて、どうにもかたくるしい感じで言う。
アサク「俺こそ、真の国王になれる精霊王子だ。貴様、俺をみてさっさと恥じ入って消えるといい」
フルフィ「ならばやってみようじゃないか、誰が勝つか定かではないぞ。な?精霊族のアサク」
アサク「! なんで俺を知ってる??」
フルフィ「……」
ミカナ(一度手を叩く)「もうよい、口喧嘩はおよし。女王たるもの、公正公平でなくてはな。ならば、正式に試合を行うことにしよう。勝つほうが、ユリアの夫となり国王になる。」
アサク「なんだって!?」
フルフィ「のった! いつだ?」
ミカナ「三日後、人魚国のコロシアムにて。」
ユリア「お母さま! なぜそのような勝手な約束を……あんまりです!」
悲しむユリアは泣きながら走っていった。
フルフィ「首洗って待ってろ」
そして飛び立って夜の空に消えた。
アサク・ゴーストカード・魔獅子「はめられた……」
女王は静かに頷いて微笑みをみせた。
正殿に戻ると、アサクがトンと床に座り、とても不機嫌な様子だ。
ミカナ「すまなかった。がしかし、それも無礼を承知で仕方なくしたことなのだ。なにせ、人魚国にはもはや幻獣であるあやつを止めるのに十分な力を持たぬからのお」
アサク「幻獣?フルフィのことですか、女王陛下」
ミカナ「いかにも。あやつが幻獣界百獣国『幻化部族』狐の一族のもの。人魚の民は決して百獣国のものと結ばれてはならぬのだ」
魔獅子「今の幻獣界では三大国が均衡の敵対状態にあります。ゴーストカードと自分も、囚われてないだけでも幸いってくらいです」
アサク「でも、人魚国って軍備がそこまで弱まってますか。それに二人が愛し合ってるのなら、別に硬く掟を守らなくても」
女王が立ち上がり、王笏で王座の真上を指すと、天井が突然崩れて、その奥にあるのは……
アサク「鏡返ノ核!? しかももう真っ赤で……すでに震盪が発生した!」
すぐ【不帰ノ羅針盤】を取り出して、巻き戻された時間を測るが、なんの変化も見られない!つまり、人魚国が『逆時震盪』の影響を受けなかったことになるが、ありえない。一体どういうことだろうと、アサクは驚きを隠せない。
その時、大量の魔物がコアから湧き出して、みなすぐ戦闘態勢に入る。その中の一匹が女王に襲い掛かる。
イリア「陛下! 危ない!」
驚くことに、魔物が女王の体を触れることなく、そのまま通ったのだ。
ミカナ「心配ない。精霊アサクよ、この鏡返ノ核を封印してもらえぬか」
アサク「わかりました!」
仲間の援護でコアに近づけて、【聖獄ノ籠】で封印を成功すると、呪縛から解き放ったように、今まで人魚国を覆う濁った空気が一気に晴れた。
再び王座に座り、女王はことの真相を語り始める。
ミカナ「コアが出現したのが半年前のこと。我が人魚国軍隊の総出でも、魔物の軍勢には太刀打ちできなかった。そして、『逆時震盪』が起きたのだ」
アサク「ではなぜ時間の変化が測れなかったのですか?」
ミカナ「それは巻き戻された時間の長さが130年がゆえ。130年前、人魚国はこの深い海の底ではなく、ちょうどここから真上の島にあった。海に沈んだのが30年ほど前のこと」
ゴーストカード「てことは、震盪のせいで130年前の人魚国が今再びそこで現れたってことですか」
ミカナ「そうじゃ」
アサク「じゃ震盪の後…ここは……」
ミカナ「消し去られてしまったよ、なにもかも。今そなたたちが見るすべてが思念体だ。それでも、我々は今もこのように、ここにおる。」
左耳に飾ってる雫の形をした耳飾りを取り、女王は続けた。
ミカナ「これは人魚国の国宝・【人魚ノ涙】というもの。『逆時震盪』の際に引き起こされた全国民の恐怖と悲しみが、【人魚ノ涙】の力を発動させた。」
アサク(悲しむ)「今目の前の女王陛下も、ここにきてから見た人魚たちもみな……【人魚ノ涙】の力によって保存された魂ですね……」
イリアがもうこえずに泣き出している。
ミカナ「心優しき精霊、アサクよ。わたくしは、ユリアとフルフィの愛を、婚約を認めぬわけではない、できぬのだ。そうさせてしまったら、ユリアも民もみな、国が滅んだこと、自分がもうこの世にいないことを思い出してしまう。どうかこの秘密を、守っておくれ」
二人は涙を流しながら頷いた。
ミカナ「芝居でもよい。フルフィを破り、ユリアと結婚し新たなる国王になって、民に希望を与えてやっておくれ。そしたら【人魚ノ涙】も役目を遂げ、人魚国は幸せ満ちる中で消える。これがわたくしの最後の願い、手伝ってくれるかい」
アサクは黙ったまま頷き、イリアが王城に響き渡るくらい大泣きをした……
三日後。
人魚国のコロシアムは人で賑わっている。ほぼ全国の人がここに集まって、人魚の姫君の夫を決める試合を楽しみに待っているのだ。
用意を済ましたアサクはゆっくりと、会場へ続く廊下を通り、コロシアムに入る。
第五章:幸せの微笑み
神説年暦36722年 8月22日 木曜日 午前十時
ほぼ全国の人が集まったコロシアムでは、熱烈な歓声が上がっている。今日の試合で、ユリア姫の夫となる、新たなる国王が決まるのだ。みなの期待の中で、試合が始まった。
アサクとフルフィはリングの中央に立っている。すでに対峙する二人だが、表情から気持ちの差がうかがえる。今にも暴れ出しそうに興奮しているフルフィに比べて、アサクはどこか悲しみを漂う感じだ。アサクが女王に一目をやると、女王が軽く頷いた。その左には泣き止まないユリア姫に、右がイリアが座っている。
法螺貝を吹き鳴らす音がコロシアムに響き渡り、試合開始!
フルフィが手にエネルギーで形成された槍で襲い掛かり、アサクはゴーストカードと魔獅子の力で武装状態で構える。【日輪ノ剣】と【光ノ槍】がぶつかり合い、火花を放つ。一進一退の攻防戦はどちらも譲らない気合だ。この時、フルフィが“光剣魔法”で攻め寄せてきて、驚いたアサクはすぐ左手のシールドで防御した。
アサク「! 見間違いじゃねえよな、あれは俺の光剣魔法だよね?」
魔獅子「はい、確かに、光剣魔法です」
フルフィ「あれ、おかしいな。アサク、お前魔法が得意じゃなかったっけ?なんで剣ばっかり使うんだ?魔法はどうした?」
アサク「う……」
ゴーストカード「マスター! このフルフィ、なぜか懐かしい気がします。きっと僕たちが知ってるものです。」
フルフィ「面白くなってきたな。んじゃ、遠慮なくいくぜ!」
手のひらからどんどん光剣魔法を打ち、同時にアサクに向かって突進して【光ノ槍】を突き刺す!
アサクは右手に持つ【日輪ノ剣】で【光ノ槍】を受け止め、左手に正三星陣魔法を自分に向かってきた光剣を吸収しようとしたが、三発までしか容量がなく、やはり何発はくらってしまった。そして体を捻り三星陣魔法“極光聖破”を出した!この攻撃を予想できなかったフルフィは間一髪でこの攻撃を避けたが、余裕を与えずに続いて【日輪ノ剣】を振って出された“陽輝閃撃”の挟み撃ちについに負傷、慌ててアサクとの距離を引き離した。
フルフィ「やるじゃないか、でも光属性の魔法攻撃は、同じ属性の俺には効果が出ないぞ。吸収での反撃だけじゃ、俺を倒せない!」
そういって、真っ白な長い髪を持つ精霊の少年の姿が歪み、巨大な白いキツネと変身した!そして周りに同じく白いコギツネが何匹も一緒に現れた。
アサク「うっ、俺キツネ苦手なんだけど……」
コロシアムに悲鳴があちこちから聞こえてくる。人魚国の人たちが逃げ回り、愛する人が異形のものに変貌したのを目の当たりにしたユリアは恐怖で戸惑っていると、これそこがフルフィの真の姿だと女王に告げられ、騙されたと思わず涙がこぼれる。
巨大な体と尾を駆使して攻撃してくるフルフィ。魔法による攻めも止まらず “星雲貫通銃”を出した時、アサクはゴーストカードと魔獅子を離して、両手同時に正三星と逆三星陣魔法を発動し、フルフィが放つすべての光の矢を吸収した。
空中に高く飛んで、両手の手のひらを合わせて、左には正三星の陣、右には逆三星の陣、天地印結!両手の陣魔法が一つになり、光の六星陣魔法を放つ!!
アサク「霸・極光殺陣!!」
全方位からの光剣がフルフィに襲い掛かった。同じ属性だと効果が弱まるが、無数の剣陣でフルフィがバランスを崩したそのすきに――
アサク「こい!【日輪ノ剣】!」
ゴーストカードが変身した【日輪ノ剣】を右手に握って、フルフィの頭の上に飛び乗り、剣のさきを脳天に打ち込みとする時、魔獅子が突然アサクを止めた。
アサク「魔獅子?」
ゴーストカードも変身を解けてアサクにやめるように願った。
アサク「なんで止めるんだ?」
ゴーストカード「フルフィが誰なのか、まだわからないのですか、マスター」
その時、力尽きたフルフィが倒れて、本当の姿――一匹の小さな白いキツネに戻った。
イリア「かわいいですわ!」
ユリア「その姿なら、いいかも……」
女王の睨みで二人はすぐ口をつむいだ。
フルフィ(アサクに跪いて)「強きものに従いしもべとなりて、われここに契約を結ぶことを誓う」
そしてフルフィの体が無数の光の粒子になり、アサクの手のひらに集中すると、ゆっくりと槍の形になった。
アサク「これは…【光ノ槍】だ! 俺が小さな頃に失くしたあの【光ノ槍】だ!」
【光ノ槍】を高く掲げて勝利のポーズをすると、コロシアムに喝采が沸いた。
ミカナ「これにて、アサクを我が国の新たなる国王、わが娘・ユリアの夫となる。さあ、みなのもの、祝言の用意じゃ」
夜、用意された部屋で休むアサクたち。
アサク「あの時、精霊界の『嘯きの谷』から人魚国に流されてたんだ。で、震盪の影響で【光ノ槍】の封印が解かれて幻獣の姿を取り戻したあなたは、ユリア姫に一目惚れして、精霊に成りすまし恋人になった。」
フルフィが黙って頷く。
イリア「だからユリア姫を連れだして、最後くらい幸せになってほしいと思ったのですね。」
フルフィ「……(泣き出す)」
アサクがフルフィの手を取って言う。
アサク「あした、一緒に人魚国を幸せにしよう」
アサクの言葉を聞いて、フルフィは我慢できずに大きく泣き出した。
イリア(フルフィを抱きあげる)「泣かないで、よしよし、フルフィ、イリアとお友達になりましょう」
翌日、盛大な婚礼が行われた。華やかなヴァージンロードを歩くアサクとユリア。傍らにいるイリアの笑顔が、なぜか少し引きつっていた。
女王自らアサクに栄光ノ指輪を付けて、新しい国王の誕生を告げる時、人々は楽しい歓声を上げながら、満面の笑みでありがとうと言い、一人また一人、ゆっくりと消えた。女王がアサクの手を、ユリアがフルフィの手を握りしめ、微笑んで感激を伝えると、耳に飾っている【人魚ノ涙】がひび割れ、二人もゆっくりと姿が消えてゆく。完全に消える前に、女王がアサクにこう言った。
ミカナ「130年前のあの人魚島へ行くがよい。王座に隠してある【人魚ノ涙】を探したまえ。それは幻獣界三大神器の一つ、必ず探し出し、わたくしに届けておくれ」
アサク「届けるって、どうやって??」
女王に聞こうにももう完全に消えて、人魚国にはもう生気が少しも感じなくなって、結界が消滅するとともに、海水が入ってきた。
アサク「ヤバい! 城が水没しちまう! とりあえず地上に逃げよう!」
ゴーストカード「結界が消えたから【折畳ノ廻廊】もう使えるはずです!」
イリアがすぐ【折畳ノ廻廊】を使い、みなを伝送した。
神説年暦36722年 8月24日 土曜日 午後三時
震盪によって再び出現した130年前の人魚島に到着したアサクたち。コアがもう封印されたので、大して強い魔物がいないし、雑魚を片付けていくと、王座の下に【人魚ノ涙】を無事見つけることができた。
アサクは【人魚ノ涙】をペンダントにして、フルフィにつけた。彼はペンダントを握りしめて涙をこらえながら誓う。
フルフィ「……今度こそ、必ずユリアを守って見せるよ」
指に付けられてる栄光ノ指輪をみて、アサクが呟く。
アサク「俺、結婚しちゃったんだな」
イリア(心)「本当に結婚したわけではないのに、なぜかお兄さんが取られた気がします。イリアが落ち込む理由なんか、ないはずのに、この気持ちは……?」
イリア(涙目でアサクに抱きつく)「イリアはずっとお兄さんと一緒にいます。イリアを一人にしないで」
アサク「? どうした? 大事な妹を置き去りにするはずねえだろう。よしよし」
イリア「イリア、お兄さんが大好きです。お兄さんのお嫁さんになるのはイリアだけですよ!」
アサク「え?」
一瞬、沈黙の時間が流れた。
話を変えようとゴーストカードが言う。
ゴーストカード「これからどうします? マスター」
アサク「俺がエデンの村に向かう前に、すでに妖精界の時間図書館で『逆時震盪』が起きていた。そして、今回の人魚国、正直ショックだよ……妖精界の現状が気になる。だから妖精界へ行こう、もしかしたら時間図書館でなにか新しい手がかりが見つけるかも」
一同「うん!」
【折畳ノ廻廊】を開いた。アサク、イリア、ゴーストカード・ウダ、魔獅子・サモエドに新たに加えた幻狐・フルフェ、一行が次なる目的地・妖精界へ向かう。
第六章:矛盾たる真義宝典
神説年暦36722年 8月28日 水曜日 午後七時
アサクたちが妖精界に到着するものの、妖精の森に迷い込み、どうしても妖精王国にたどり着けない。
アサク「妖精界の結界って厄介だな、まるで迷宮みてぇだ。どう歩いても出れねえし、【折畳ノ廻廊】で直接伝送もできない。これじゃいつまでたっても時間図書館にたどり着けねえぞ……」
新しくできた友達のガガ鳥を肩に乗せて、イリアも疲れた顔でいう。
イリア「もう歩けません……少し休憩しましょうよ、お兄さん」
フルフィ「腹減ったー」
アサク「しかたない、キノコを採ろう」
フルフィ「ええ~来てからずっとそれじゃん……」
その時、おいしい匂いがどこから漂ってきた。たどってみると、池の近くに美味しそうな鍋が出来上がっている。
アサク「いい匂いだ!」
フルフィ(マイ食器を取り出して)「準備万端! 食べよう」
アサク「持ち歩いてんのそれ」
フルフィ「みなの分もあるぞ~」
ゴーストカード「盗み食いはよくありません……」
イリア「ひ、一口だけなら、大丈夫ですよね、本当にいい匂い……」
魔獅子は何も言わないが、腹の虫は誠実だ。
おいしい匂いの誘惑に負けて、みなにして “おいしい、アツアツ”と言いながら食べ始めて間もなく、一人の巨漢の怒鳴り声が響く。
巨漢「こら! 盗み食いめ!」
が、アサクと目が合う瞬間――
アサク「カーバン!」
カーバン「アサク!」
二人は古き友と久々再会した嬉しさに抱き合った。そしてゴーストカードと魔獅子にも。
カーバン「まさかまた精霊の守り神たちに会えるなんてな。会いたかったぞ!」
イリアも嬉しくてカーバンに抱きついた。
イリア「これ、カーバンさんが作った野原スープだったんですね!通りでおいしいわけですわ~」
アサク「無事でよかったよ~カーバン」
カーバン「俺先月に火族製錬師の修業を遂げるための素材集めをしに、精霊界から幻獣界に行ったんだ。帰ろうとしたら精霊界が丸々消えた感じでなぜか帰れなくて、連絡しようにも手段がないから、妖精界で何かわかるかもって思って。そんで今食いしん坊のお前らと会ったわけだ。な、精霊界に一体何があったんだ?」
アサク「……カーバン、落ち着いて聞いてくれ」
そしてことの顛末の説明を聞いたカーバンが、力が抜けたように座り込んで、またすぐ起き上がってアサクの胸元を強くつかむ。
カーバン「じゃあみんなは? 他の精霊たちは今どうなってる??」
アサクはカーバンの手が離すようにつかんで、俯いてゆっくり口を開く。
アサク「無事脱出した人がどれくらいいるかわからない。今のところ、俺たちが会えたのは、あなただけだ……」
カーバン「……くそ!」
悲憤に満ちたカーバンの拳は、一発で軽々しく森の木々を殴り折った。
ゴーストカード「カーバンさん、どうしたら妖精王国に入れるかわかりますか?」
カーバン「知ってる。でももう日が暮れた。妖精王国を覆う結界が夜になると無限ループの迷宮になる。王国へ続く道は昼でしか現れないから、日が昇るのを待つしかない」
イリア「本当に迷宮だったんですね。お兄さんが方向音痴だからとばかり思いました」
フルフィ「待つしかねえんだろ?明日のためにも今は腹ごしらえして休もう」
アサク「そうするしかないようだ」
魔獅子「みなさんは休憩を。夜番は自分に任せてください」
カーバン「そういえば、この白いキツネって誰だ?」
アサク「幻獣になった【光ノ槍】だよ」
カーバン「ええ~~、ちょっとアサク、お前、まだ何か隠してねえか?」
アサク「横になりな、ゆっくり話すよ」
神説年暦36722年 8月29日 木曜日 午前八時
朝、アサクとカーバンははっきりと目の下にくまがついてる。一晩中人魚国の出来事をしつこく聞いて、二人とも一睡もしなかったのだ。
ゴーストカード「お二人さん、一晩中ずっと話し込んでてうるさかったですぞ」
魔獅子「同意」
アサク「しつこく聞いてくるカーバンが悪いんだぞ」
カーバン「だってさ、まさかアサクが結婚するとはな、人魚国の国王にまで……それに、あんなのあんまりだよ……」
アサク(軽く肩を叩く)「丸一夜感傷に浸っててもういいだろ? はやく妖精の村に連れていってくれ」
荷物をまとめて、カーバンに続いて森に入り、しばらくして、一つの吊り橋に着いた。
カーバン「この先が妖精の村だ」
村に入ると、そこにはもうひどい光景になっている。
妖精界の東北方向、つまり時間図書館が位置する方には、険しい炎が燃え上がっていて、どうやら魔物が出てこれないように囲んでいるらしい。城下町あたりが戦闘の跡がみられるが、幸い損害が大きくないようだ。
村の妖精たちはみな疲れた様子で、その中に怪我人もいる。アサクをみると、すぐ慌てて知らせに人を出した。
村の妖精「早く女王陛下にお知らせを! 精霊界のアサク様が来てくださったぞ!」
一人若い妖精が駆けてきてアサクに話かける。
若い妖精「アサク様、待ってました! 早く王城にお越しください。女王陛下がお待ちです」
アサクたちが妖精王城に案内され、妖精女王・ルナミアに謁見することになった。
途中に見る正殿がひどく損傷であちこちボロボロになっていて、妖精女王もひどい怪我を負い、寝室に寝込んでいる。寝台のすぐそばまで案内されると、女王に付き添う侍女の一人が、カーバンに飛び込んで泣き出した。
カーバン「俺たちが来たからにはもう大丈夫だ、サナ、心配するな」
アサクとイリアはもう一人の侍女の傍に。
イリア「サヤお姉さん、大丈夫ですか。」
アサク「事情を説明してくれ」
サヤ「二ヶ月ほど前、時間図書館の中央ホールに見たことないコアが現れ、たくさんの魔物が出てきて……女王陛下がすぐ兵を向かわせたんだけど、翌日に急に強烈な震波が起きて、図書館一帯の景色が変わったし、そこにいたはずの人々もみなどこかに消えて……それからすごくでかい岩石巨獣が図書館の外壁に登り出ると、まるでそれが合図みたいに、魔物が外に拡散して周りを攻撃し始めたんです。村がもちろん、王城も免れなくて、最後に女王陛下が古代神器【火竜ノ斧】を異変の境界線に刺して炎ノ結界を張ってやっと、魔物を閉じ込めることができました」
サナ「境界線を越えた魔物を辛うじて退治したけど、それで女王陛下に怪我を負わせてしまいました……守り切れなかった私たちが悪いんです……私……」
そう言ってサナまた泣き出す。
アサク「今すぐ時間図書館に向かって魔物を消してくるよ。でもあなたたちはついてくるな。逆時震盪の影響を受けないのは精霊である俺たちだけだから」
その時、妖精女王が目を覚ました。侍女の二人はすぐ女王の傍にいって、起き上がるをの支えた。
ルナミア「精霊界での出来事はもう、夢を通してすべて知った。これは巨大なる陰謀である。敵が時間図書館を狙った理由は歴史を歪ませること。おそらく図書館で巻き戻された時間の記録は消えてしまったのだろう。どうかそこにある【真義宝典】を探し出して、わらわに届けてほしい。まだ修復できるやもしれぬ」
サヤが一つの水晶玉を取り出してイリアに渡した。
サヤ「この水晶は君たちがいるところの様子を映してくれます。これで【真義宝典】を探すのを手伝います。」
イリア「水晶でこんなことができるなんて、すごいですわ」
アサク「一刻も争う事態だ、出発しよう」
サナ「ご案内いたします」
神説年暦36722年 8月29日 木曜日 午後十二時
みなは【火竜ノ斧】を刺したところまできた。
サナ「一緒に入れないから、私はここまでです。どうかお気を付けて」
カーバンが【火竜ノ斧】に向かって言う。
カーバン「カイネ、お前まだやれるか?」
が、【火竜ノ斧】からなんの返答もない。
カーバン「どうやら炎の結界に集中してるらしい。邪魔しないでおこう」
アサク「でも、どうやって入るんだ?」
カーバン「俺は火の精霊だぞ、任せろ。 (両手を前に掲げて)陣防術・赤焔ノ壁」
カーバンがそう唱えると、火で構成された壁が結界の炎をかき分けて、時間図書館まで道が現れた。
【不帰ノ羅針盤】で測ってみると、なんと、1500年もの年月が巻き戻されたのだ。
アサク「1500年も? なんでそんなに昔にまで……とりあえず今は、中にあるコアを封印して魔物を消すのが先だ。いくぞ!」
火の道を通り、無事にホールまで着いたが、やはりそう簡単にはいかず、図書館の外壁にいた岩石巨獣が、魔物をつれてコアを守りにまた戻ってきた。
ふと気づくとイリアの隣が三尾猿になっている。
アサク「友達変えるの早すぎだろ」
イリア「ガガ鳥は火が苦手なんです。だから三尾猿に付き合ってもらうことにしましたの」
アサク「逆時震盪した空間に入って無事でいられるのは俺たち精霊だけなんだろ。なんで三尾猿を連れてこれたんだ?」
三尾猿がなぜかイリアと同じ淡いピンクの光を発している。
ゴーストカード「僕と魔獅子がこの空間に入れたのは、マスターとの主従関係でマスターの精霊の力で守られているからです。今三尾猿もイリアさんと主従関係になったから、同じように守られていますよ」
イリア(三尾猿を抱いて)「怖がらなくてもいいですよ。イリアお姉さんが守ってあげますわ。一緒に冒険しましょう」
アサク「あっそ。早いとこ用事を済ませようか。イリア、あなたはカーバンと水晶玉を持って【真義宝典】を探してくれ、戦闘中に壊れたりしたら大変だ」
カーバン「おう。イリアちゃんを俺が守る。任せろ」
そして魔獅子を召喚して魔装に変身させて防御を整えるが、ゴーストカードが【日輪ノ剣】に変身できない。
ゴーストカード「図書館の中では日の光が弱すぎて変身できません。このままフォローにまわります」
フルフィ「じゃ俺が!」
そういって【光ノ槍】に変身。槍を手に持つアサクは一振りして嬉しそうに言う。
アサク「この感覚、懐かしいぜ! 一緒に戦うのも久しぶりだな。星雲貫通銃!」
すぐ技を出して岩石巨獣と戦い始めた。
一方、イリアは水晶玉を通し、サヤの誘導を頼ってカーバンと一緒に【真義宝典】を探す。邪魔する魔物を、カーバンは図書館の土属性を利用して“陣防術・石屑爆撃”で打ちのめし、やっと宝典にたどり着けたが。なんと、コアの出現場所が、宝典の真上だ。
カーバン(叫び)「アサク! 宝典を見つけたぞ! コアもここだ!」
三尾猿が隙を見て宝典を取り出して、イリアに渡した。襲い掛かる魔物はカーバンが相手している。
岩石巨獣との戦いがどうもうまくいかない。防御が硬すぎて、傷一つまともに与えられないでいるアサク。
アサク「かたっ!これじゃ倒せそうにないぞ」
フルフィ(半泣き)「いたたた! 壊れる! 俺壊れちまうよ~~」
岩石巨獣の強力な一撃で、アサクとゴーストカードがぶっ飛ばされた。
魔獅子「マスター、申し訳ございません。もう…」
言い終わらないまま、魔獅子の変身が解けてしまい、地に転んで、傷だらけになっている。
アサク「倒せないなら策を変えよう。動けないようにして、先にコアを封印すれば、こいつも消えるだろ!」
フルフィ・ゴーストカード「どうやって??」
ゴーストカード「あっ! (フルフィをみる)光をください!」
フルフィ「! なるほど! その手があったか!!」
ゴーストカードが【光ノ槍】からの強い聖光を浴びて変身し、融合して【天斬のエクスカリバー】となった。【天斬のエクスカリバー】で岩石巨獣を射ぬいて壁に釘付けた。
魔獅子に乗ってコアのところに駆け付けて、【聖獄ノ籠】で封印すると、魔物が一斉に消えた。やっと一件落着と放心して、みんな力尽きで地に倒れた。
妖精王城に戻り、宝典を女王に渡すと、女王は妖精界の生き残った記録士を集めて、過去1500年分の歴史を再び宝典に書き込んだ。が、そこに一つ重大な矛盾を、女王は気づいて、すぐアサクたちを呼んだ。
ルナミア「この世のあらゆる命・物・出来事を記録している【真義宝典】は、間違いはないし、不足もあってはならない。だが……」
アサク「どうしましたか?」
ルナミア「……そなたに関する記述が、一切ないのだ。つまりはアサク、そなたがこの世に存在しないことになる!」
まるでこの言葉を合図のように一瞬周りの空間が歪みだして、それが消えた時には、人々の顔色が何やら違うように見えた。
サヤ「あなた誰ですか! 勝手に踏み入れるなど許されませんよ!」
サナ「侵入者がいます! はやく女王陛下をお守りください!」
ルナミア「この無礼者、わらわの寝室とわかっての所業か」
アサク(慌ててカーバンに)「俺のことわかる??」
カーバン「もちろん」
アサク「イリアは?」
イリア「大好きなお兄さんを忘れるわけありませんよ」
アサク(魔獅子・ゴーストカード・フルフィに)「あんたたちは??」
魔獅子「覚えてます」
ゴーストカード「覚えていますよ」
フルフィ「覚えてるぞ」
アサク「じゃあ、いったい何が……」
女王を守るべく妖精の禁衛軍が駆け付けて叫び出す。
妖精兵士「侵入者を捉えろ!」
カーバン(サナに向けて)「俺のことわかるかい?」
サナ「? カーバンさんでしょう? あなたとイリアちゃんがいてくれたおかげで、コアの魔物を退治できましたわ」
カーバン「どうなってる? そうじゃないんだ、こいつが俺の仲間のアサクだぞ??」
ゴーストカード「とりあえず逃げましょう、マスター」
奇妙な状況で仕方なくカーバンとイリアをその場に残して、魔獅子がアサク、ゴーストカードとフルフィを乗せて窓から寝室から逃げ出した。魔獅子の背に乗って逃亡するアサクは、複雑な気持ちで遠く眺める。
アサク「それじゃ俺は、誰だ?」
to be continued~
google play 圖書『アサク伝X真龍の魂』
同時也有4部Youtube影片,追蹤數超過7,420的網紅まとめまとめの,也在其Youtube影片中提到,【まとめのまとめ】 チャンネル登録はこちら https://goo.gl/QN6ioA 中高生時代の趣味関係 (V系バンド)の友人(4才年上) とmixiを通じて数年ぶりに再会。 近々、私の家付近にライブで 来るというが 私は当日夜バイト翌日は学校。 では、 開場前にせめてお茶でもと ...
通訳案内士 2次対策 在 まとめまとめの Youtube 的最讚貼文
【まとめのまとめ】
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中高生時代の趣味関係
(V系バンド)の友人(4才年上)
とmixiを通じて数年ぶりに再会。
近々、私の家付近にライブで
来るというが
私は当日夜バイト翌日は学校。
では、
開場前にせめてお茶でもと
なり当日、
最寄り駅で待ち合わせ。
待ち合わせ先で私、
驚愕。
友人は1人で立つことも
出来ない赤ちゃんを抱いている。
結婚したとは聞いたが、
子供がいるとは聞いてない。
私
「そんな小さな子連れて
ライブなんて行けないでしょ?」
友人
「預けるから平気。
それより子におっぱい
あげたいから家に連れてって」
戸惑いつつ家に案内
しばらくは普通にお喋り。
友人
「ミルクを作りたいが水を忘れた。
水道水はダメ」
赤ちゃん連れは大変だろうと
私がお遣いに行くことに。
戻ると友人は寝てる
赤ちゃんと数枚のメモを
残して消えていた。
メモの内容は
「ミルクの作り方」
「オムツの変え方」等
基本のお世話方法と
「うちのは静かで手が
かからない子だよ帰るまで
お願いね★」
とのメッセージ。
メモ紙がうちの物でないあたり、
友人は最初から私に預ける
つもりだったらしい。
手がかからないと言われても、
私は独身で末っ子で赤ん坊を
世話したことなど1度もない。
テンパって自分の母親や
バイト先店長(既婚女性)に
どう対応すべきか教えを
こうがとりあえずは友人が
戻るまでは私が見るしか
ないということに…。
赤ちゃんは起きてからずっと
泣きどうしで、
何をしてもダメでその間に
何度も友人に電話やメールを
するが反応なし…
友人が戻るまで本当に生きた
心地がしなかった。
友人はけっきょく
23時過ぎに酔っ払って
ヘラヘラ笑いながら帰ってきた。
赤ちゃんを置いていったこと、
ライブが終わってすぐ戻らず
飲んでいたこと、
友人のせいでバイトに遅刻
していること、
全部にキレて
「もう2度と顔も見たくない!
出てけ!」
と言うと
友人
「泊まるとこない。
赤ちゃん連れじゃカラオケも
漫喫も行けない。
野宿なんかしたら赤ちゃんが市ぬ!」
とゴネまくる。
それ以上 言い合いをするのも疲れて
「私が帰って来る前に絶対に
出てって」
との約束で友人親子を残して
私はバイトへ。
翌日、
家に帰ると約束通り友人
親子はいなかったが家の
食料や酒類を含む飲み物が
粗方食い荒らされていた。
2重にキレて即座にCOメール。
マイミクを切り、着信・受信拒否。
何度かフリメで言い訳
メールがきていたが無視して
いたら静かになった。
以上が昨年4月の話。
その友人からさっき
mixiでメッセージがきた。
(別アカだったが内容で友人と特定)
「去年のことは本当に反省している。
是非仲直りがしたい。
子も大きくなったからもう
大丈夫★またライブで
そっちに行くから会おう」
だそうだ。
何が大丈夫なのか解らないし、
会いたくもない。
家バレしているのが心配ですが、
このスレからお知恵を拝借
して全力で対応したいと思います。
長文失礼しました。
来るな、顔も見たくない
の一点張りでいいんじゃね?
それでも来るようなら玄関で
対応して、
無理やり預けるようなら
警察に通報で保護してもらう
その際にはしっかり
断ったってのが第三者にも
分かるような証拠として
メールとかmixiの画像の
プリントアウトとか用意して
おくといいかもね
会う約束してドタキャン
したらおもしろそうだけど
まあできることは無視して
当日留守にするくらいかね
無理、嫌、泊めない、絶対
くるなと返信。
近所
(大家さんがもしいたらそちらにも)
友達に根回し。
当日は留守にする。
友人の実家や旦那さんが
わかるならそっちに連絡。
ざっと思いついた対応をあげてみた。
>子も大きくなったからもう大丈夫★
訳:子供も大きくなったから
あなたに預けても大丈夫!
(ずっと
泣きっぱなしとかにはも
うならないよ!
いろんな人に預けて他人に
馴らしたからね★ミャハ)
だと思う…。
去年勝手に食い荒らした
食材分の値段と遅刻した
バイト代分を請求して
「せめてこれだけ払ってから
寝言いえ」
でいいんじゃない?
引越ししたって嘘ついてもいいと思う
勝手にこられたり
玄関先においていかれたりさ
れたら警察呼んだりして
めんどくさそう
去年の4月にたっち期前の
乳児だったんだよね?
……魔の2歳児の相手なんか、
自分の子供でも発狂しそうに
なるのに子育て経験のない
独身女性が耐えられる訳ないよ。
ものすごい知人だな…
ひどすぎる。
お疲れ様でした。
二重解釈されないように
できるだけ短い文で
「来るな。
去年あなたは私を騙して
子供を置き去りにしたあげく
うちの食材も盗みました。
あなたの子供は一切面倒みないし、
あなたとは友人でもなんでも
ありません」
ぐらい送ってあとは放置じゃない?
あとできる対策としては
・ライブがいつなのか下調べすること
・自宅にいる時に突撃さ
れても一切反応しない。
話が通じない相手なので居留守。
・子供を玄関放置されたら、
「捨て子がいる」と即座に
警察へ110番すること。
110番した時に赤ちゃんが
なにかメッセージを持って
いても来るなという断りの
メールがある意味証拠になるから。
警察官がはずれの場合に
「あなたが面倒みてあげて」
と言われる可能性もあるので
気を付けて。
「子供が死んだら私が責任
とらされる!死んだらどうするの?
通報してるのにマスコミに
叩かれますよ!絶対無理!」
など無理の一点張りすること。
mixiで相手のページに
足跡つけないように気を付けてね。
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最後にログインしてから
しばらくたってる時なんかに
チェックするといいかも。
来たら110番してもいい物件だよ
「友だちどうしでしょ」と言われたら
「ネットだけの付き合いで
前回は赤ん坊を置いて行かれた」
って言い返して絶対
友だちではないことを主張すれば
警察は相手を持ってってくれるよ
アドバイスありがとうございます。
元友人が来る日は特定できて
いません。
(該当しそうな物が
今月だけでも複数あった)
私も元友人も地元を離れて
いるので共通の友達はほぼ
全滅で元友人の旦那さんや
実家の連絡先を調べることも
難しいかんじです。
とりあえず今できることだけ
やっておこうと、
学校帰りに交番に相談に行き、
元友人に拒否のメールを
mixiでしておきました。
交番では
「そういうことは基本的に
当事者同士の話し合いで解決を…」
と言われましたが、
もしも大変な状況になった
時用にとお巡りさんが名前と
電話番号を書いてくれました。
元友人には
「勝手に赤ん坊を置き去りに
して世話を押し付けられて、
バイトまで遅刻させられて
挙げ句に家の食糧まで泥棒
していった事を許す気はない。
2度と会わない、
押し掛けてきても無駄だから」
これをそのまま送りました。
「いろいろ誤解している、
ちゃんと話し合えばわかる」
という内容の返事が元友人
きましたが無視しています。
誤解などしていない。
メールで内容のことを
そのまましたでしょう。
二度と会うつもりはないので
連絡しないで。
と再度送っといたほうがいいよ。
沈黙は肯定と都合よく解釈さ
れかねない。
近所の交番にも相談済みです、
も付け加えたら、さすがに
あきらめないかな。
に同意。
効くと思う。
じゃあ元友人からの最後のメールは
「警察なんて大げさ!
バカじゃないの!」
っていういつもの
テンプレメールが来るわけかw
ワロタwww
とりあえず児童相談所の
連絡先を控えておいてはいかが?
次にメールが来たら
「育児放棄したいなら相談
してみたら?」
とか言って。
念の為とは言わないが隣
近所に相談してみたほうがいいかも
向こうの立ち回りが
上手そうなのと幼児がいる
以上752の立場が悪くなりかねない
こんなメールが来て困っている、
もしそのような人物が来ても
相手をしないで欲しいと相談
持ちかけれ再度拒否メールを
送ったあとは着拒とメアド
変更したほうがいいよ
受け取ったメールは保存と印刷を
実力行使に来るかも
しれないがそのほうがK
引渡しと旦那召喚ができて
手っ取り早いかもしれない
そのまま途絶えるかも
しれないし諸刃でもあるので
よく考えて行動してね
着拒したら相手の動き
わからなくならない?
とりあえず全てお断りで、
この件が終わったらCOが
いいんでないかと
凸予告は受けているが詳しい
日時は知らないから知らない
ままのほうが都合がいいんだよ
断ったという証拠を作って
以降一切通じなければもしか
したら諦めるかもしれない
それでも置いていくのが放置
親だけどもし本当にそんな
ことをすれば通報できる
あらかじめ近所にも相談して
おけば留守中でも放置された
子供を見た人が状況をすぐに
判断できる
いつまで続くか
わからないならまず連絡
手段から切るという方法も
あるよって話
63スレの664です。
報告が続いていたようなので
書き込みをひかえて
いましたがその節は大変
お世話になりました。
結論から書きますと、
本日元友人の襲撃があったようです。
オートロックの外側
ピンポンに長時間張り付いてたり、
他の部屋の方に
「(私の部屋番)
の親戚だから開けろ」
と言ったりしてた人がいたと、
学校から帰ってきた後に
管理人さんからききました。
皆さんからいただいた
アドバイスを参考に色々と
対策しておいて良かったです。
ありがとうございました。
乙。
昔の友人がおかしくなっ
ちゃってるって、
悲しいよね。
実害は無かったようで乙でした
もしなら凸されは部屋の方に
一言有っても良いかもね
割り込みで書き込んじゃった
みたいですみません。
ご迷惑をお掛けした方には
後日小さめのお菓子でも
持ってお礼に行こうと思います。
単身者用物件で両隣の方の
顔もよくわからないので、
ここで言うご近所への根回し
みたいなことは出来なかった
んですが管理人さんに相談
しておいて良かったです。
管理人さんがマンション
掲示板に不審者に注意!!
と貼っていてくれたので。
元友人はゴゴイチで来たようですが、
ライブ後凸や遠方から来てるので、
前乗りの可能性や
ライブハシゴの可能性も想定
して用心します。
家にいないほうが良い気もしますが、
うっかり鉢合わせしても嫌なので、
自宅で気配を消して生きる
方向で頑張ります。
今日近辺でライブあるの?
三連休押掛じゃない事を祈る
万が一遭遇しても断固拒否だよ!
もしくは旦那の名前と電話番号
(勿論その場で掛けて
嘘じゃないか確認!)
聞いてファミレスで
話し合いくらいでいいよ。
どうせあちらは託児所&無料
ホテルとしか思ってない
んだからこれくらいしないとね!
甘いww
DQNとはかかわらないのが一番。
ファミレスで話し合いなんて
とんでもない。
そもそもそんなDQNの
ダンナがまともな訳ない。
もし押しかけてきても対応
する必要はないし、
また騒ぎを起こすようなら
自分でか管理人さんか
どっちでもいいけど、
即通報でいいよ。
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【まとめのまとめ】
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流れを無視して
申し訳ございませんが、
投下させてください。
先日、姪を保育園に迎えに
行ったとき、
同じ園のママさんに荷物を
盗まれました。
泥ママがキチで怖かったけど、
それ以上に園長が泥ママ絶対
擁護で大変でした。
明らかに私が被害者なのに、
私が泥扱い。
姪にいたっては“駄目な子”扱い。
とりあえず容疑は晴れたのですが、
なぜか荷物の一部は返してもらえず、
泥ママはお咎めなしです。
私にお迎えを頼んだ姉は憤慨して、
訴えてやると意気込んでいる
のですが、
被害額が微妙、納得して
いないとはいえ一応は
終わってしまった案件ということで、
正直微妙そうです。
個人的には、園長にも
しかるべき罰を受けてほしい
のですが……。
とりあえず、後日姉は泥
ママに話をつけにいくようです。
何かしておくべき対策や、
園長をこらしめる方法など、
教えて頂けないでしょうか。
警察。
ダメっぽいな
うわぁ、乙
まず、どこに相談するにも
何が起こったのか時系列順に
紙に書いておいた方が吉
あと園長との話は録音して、
まとめて市役所辺りに相談かな
冤罪は精神的に疲れるよね
お茶どうぞ
(´・ω・`)
つ旦~
詳細がわからないから何も言えません
盗まれた物や状況、どの
ような話し合いが行われたか、
擁護の内容
何一つ書かずに何を聞きたいの?
本気でやるなら弁護士。
つうか状況をもっと詳しく
さらさないとアドバイスも
しようが無いんでね?
今の所言えるのは録音装置を
持ち歩いて泥や園長の発言を
録音しなさい位だとおも
園長と泥が親戚関係かもしれんな
保育園なら市役所に
今からじゃ遅いから明日
すぐにスーツ着用で
警察と違って役所はお役所
仕事しかしないので明日
それから他ママに味方は
作れそうにない?
これのあるなしでお役所系は
大きく変わる
そうそう、何をするにも
まずは408の正当性を証明
する証拠がないと動いてくれない。
特にお役所は。
今からでもいいから、
408も姉も録音機器を
持ち歩いて言質取れ。
みなさん、レス
ありがとうございます。
困っていたところすぐに
お返事があって、
感動しました。
警察に通報はちょっと無理そうです。
姉には一応提案してみますが。
役所のことも、
併せて伝えます。
それと、詳細をまとめずに
投下してしまってすみません。
今からまとめてきますので、
後ほど投下しても
よろしいでしょうか?
明日以降も続きそうだから
園の人も
トイレットペーパーの人も
トリつけよろ
408です。
先ほどは失礼しました。
まとめましたので、
長いですが事の流れを投下さ
せていただきます。
私は現在大学生で、姉夫婦の
家のすぐ近くの大学に通っています。
ちなみに、
姉夫婦は共働き。
そのため、今までに数回姪の
お迎え&シッターを頼まれた
ことがありました。
今回もお迎えを頼まれたのですが、
たまたま私が所属している
部活の雑務があり、
大荷物で保育園にいくことに。
保育園に到着したものの、
恥ずかしながらもよおしてしまい、
姪に荷物を見てもらって、
園のお手洗いをお借りしました。
いざ用を足そうとした瞬間に、
ホールから叫ぶような姪と
女性の声が。
慌てて出ると、見知らぬ
お母さんらしき女性が、
私の荷物
(トートバッグと紙袋)
を持って走り去る後姿が見えました。
訳が分からずぼけっとしていると、
「知らないママが私ちゃんの
もの持ってっちゃった」
とオロオロする姪。
やっと荷物が盗まれたのだと分かり、
慌てて泥ママの後を追いかけました。
幸い、泥ママが自転車に
またがる前に園の門で
捕まえることができたのですが、
私が追いかけてきたことに
驚いたのか、
泥ママが盛大に自転車を
ひっくり返し、
傍にいた泥子がそれに当たり、
ギャン泣き。
それを見た泥ママに、
鬼の形相で
「ウチの子に何すんのよぉ!!」
と怒鳴られました。
騒ぎを聞きつけた保母さんや
ママさん方が徐々に集まり、
私が戸惑っていると泥ママが
「この人が、急に乱暴して
きたんです!助けて!」
と、とんでもないことを言う。
慌てて私も、
泥ママが持っている荷物が
私の物であると主張したのですが、
ここではなんだからと、
保母さんに事務室の方へと
連れていかれました。
その時点で数回姉と両親に
電話するも、
繋がらず。
他のママと共闘できないのか
それが難しそうで……
少し待たされて、しばらく
してから園長室へ通されることに。
そこには、怒った表情の
園長さんが待ち構えていました。
園長が言うには、泥ママは
自分がホールに
トートバックを置いていたら、
姪ちゃんがそれを欲しがった。
でも、これは自分のだからと
言って返してもらったが、
そうしたらいきなり私が
追いかけてきて、
トートバックを譲ってくれと
言って来た。
断ったら私が自転車を
ひっくり返してきた。
と主張しているとのこと。
「あなた、何てひどいことを
するの!」
と、こちらの話も聞かず、
園長に怒鳴られてしまいました。
なんとかこちらの荷物が盗ま
れたことを言うも、
園長は聞き耳持たず。
泥ママに会わせてほしいと言っても、
「泥さんはとてもおびえている。
おびえて当然のことを
あなたはしたのよ」
と言われてしまいました。
ただ、
近くにいた少し年配の保母さんが、
「せめて問題の荷物を確認
したらどうですか」
と助け舟を出してくださったので、
結局は泥ママを呼んで皆で
荷物の確認をすることに。
あらかじめ私は荷物の中身を
言っておいたのですが、
驚いたことに、泥ママが
出してきたトートバック中には、
見知らぬタオルやら
靴下やらがごちゃっと入っており、
私の荷物は一つとして入って
いませんでした。
ただ、紙袋は幸いにもそのまま。
ちなみに、
中には菓子折りが数点入って
いました。
「ほら、全然違うじゃない」
と勝ち誇る園長と泥ママ。
ただ、
釈然としない表情の保母さんが
「一応、泥ママさんの荷物の
中身も見た方が」
と言ったとたん、園長が
「あなた、泥さんを疑うの!?」
と、責めるより信じられない、
と言うような口ぶりで言いました。
泥ママと園長は繋がってるんだろう
泥ママ親族と古い知り合いとか
おいおい、荷物は園側
預かりとかしてなかったのかよ…
再度泥ママは別室に移動し、
私は園長室で姉と連絡を
取れるまで待つことに
(姪は保母さんたちが相手を
してくれていました)
悔しくて、半分泣きながら
部の監督に部の物が盗まれたこと、
泥棒扱いを受けていることを
連絡したら、
どうして早く連絡
しなかったと怒られてしまいました。
なんでも、私が持っていた
菓子折りは部でこれから
お世話になる施設に渡すため
部費で購入したもので、
日付の書かれた領収書が
ちゃんとあるとのこと。
すぐに園長に泥ママの物が
自分の物だと証明できるから
泥ママを連れてこいと伝えたところ、
急に目を泳がせる園長。
なんでも、泥ママと泥子を、
荷物を持たせて帰して
しまったそうです。
園長のとんでもない行いに
驚愕していたところで、
ようやく姉と連絡がとれ、
すぐに姉が到着。
割愛しますが、そのときの
姉と園長のバトルが激しく、
姪が泣きだしてしまいました。
泥ママ宅に保母さんが電話
したところ、
泥ママ、夕飯の準備中だから
来れないと言う……。
それでも保母さんの説得で、
いかにも渋々といった表情で、
再び園にやって来ました。
臨戦態勢の姉を押さえながら、
また言い合いが始まるのかと
思いきや、
「はい、これ」と、
あっさりととったものを
渡してくる泥ママ。
トートバックの中身も元通り。
ただ、菓子折りは4つあった
のが2つになっていました。
泥ママいわく、
・これは私の物だと思ったけど、
中身が違ったみたい。
間違えたから悪くない。
・そっちが騒ぐから、
引っ込みがつかなくなり
中身をすり替えた。
・そっちも娘に危害を
加えたからおあいこ
――あまりの変わり身の
早さとお粗末な言い訳に、
開いた口が塞がりませんでした。
再びバトルを開始しようとした姉を、
「ほら、間違いは誰にでもあるから!
それに、
同じ園のお母さん同士でしょう?
揉め事は避けたいしここは
穏便にすませましょうよ!」
と、急に穏やかぶって押さえる園長。
その物言いに、またも姉が
きれそうになりましたが、
別の保母さんが
「とりあえず、もう遅いし、
姪ちゃんが疲れ切っている。
お家に帰って姪ちゃんを休ませて、
後日大人だけで話し合ったら
どうですか」
とおっしゃったので、
渋々帰宅することになりました。
ちなみに、残りの菓子折りの
行方を尋ねたところ、
「無くした。
後で返す」と言われました。
う、うわぁ…
泥ママ最悪だけど、園長も最悪だ…
> いざ用を足そうとした瞬間に、
ホールから叫ぶような姪と
女性の声が。
> 慌てて出ると
とあるので、シリはちゃんと
仕舞ったのか、
慌てて仕舞ったのかととても
wktkしてしまったシエン
こういう時って警察にお願い
できないもんなのかね
「返す」って言われたときに
受け取ってるからもうだめかな?
菓子折りはないしいいのかな
同意。
園長ともども、
警察沙汰にしてやったほうが
いいと思う。
他人事なのに殺意が沸々と
湧いて来ました支援。
これが事の顛末です。
園長から私と姪に対する
謝罪はありませんでした。
ちなみにその後、姉夫婦が
園で再び泥ママと話し合う
ことになったのですが、
「泥さんは物を返した。
しかも、
姉さんは当事者じゃないでしょう?」
「間違いは誰にでもある。
それを無理やり蒸し返そうと
する姉さんはどうかしている」
「保育園は子供の場所。
あまり大人同士で争わないでほしい。
子供にも影響が出る」
などと園長に言われたそうです。
相手方は終わったことに何を
騒いでいるの?うんざりしているの。
といった態度。
ちゃんと泥ママと園長が私と
姪に謝罪してくれれば丸く
おさめようかと姉は思って
いたらしいのですが、
謝るどころか責める口調で、
泥ママにいたっては返す
予定の菓子折りさえ持って
いなかったそうです。
皆さんがおっしゃっている通り、
荷物を園のどなたかに
預ければよかったです。
考えが足りず、姪に可哀相な
思いをさせてしまいました……。
ちなみに、尻はしまいました……。
園内で起きた事なのにこれか。
さくっと警察入れた方が
いいと思うな。
間違いは誰にでもあるが、
盗みをするのは泥棒だけだ。
園長、頭が腐ってるな。
自分の責任逃ればかり考えている。
事の次第をまとめて、
役所に訴えたほうがいいと思うよ。
姪御さんは大至急転園先確保で。
園長酷いな。
菓子折り戻ってないなら、
被害届出す事も考えてみたら?
園長と泥ママの関係ですが、
さんで当たりだと思います。
なんか、散々園長に、いかに
泥ママさん一家が
素晴らしいか聞かされたので。
警察って、物が戻った
場合でも対処してくれる
のでしょうか?
まとめを呼んだのですが、
こうした案件ではどうにも
頼りにならない印象を受けました。
通訳案内士 2次対策 在 まとめまとめの Youtube 的最讚貼文
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どうしても書きたいので書く。
会話はなんとなくで補填し
てるのとフェイクあるのでよろしく。
当時のスペック
俺33歳 独身
嫁27歳 既婚子なし
嫁は俺の会社に中途採用で
入ってきて、
部下になった。
嫁は気さくで気遣いの出来る
笑顔の素敵な女性だった。
中途採用なのは旦那の転勤に
付いてこちらに引っ越して
きたからというだけで、
なかなか美人で仕事もかなり
出来るので俺としては
ホクホクだった。
俺は仕事柄外回りが多いんだけど、
その日は夕方の約束でしかも
自宅方面だったので直帰する
予定だった。
でも、その日の相手会社との
やり取りで、
どうしても今日中に会社に
戻って確認したい案件が
出来てしまった。
今だったらスマホでパッと
確認できるんだけど、
当時は会社のPCでしか
確認が出来ない。
ちょっと帰宅時間が遅く
なってしまうけど、
やっぱり直帰せずに一旦
会社に戻ることにした。
結局会社に戻ったのが21時頃。
遅くなっちゃったなーと
思いつつオフィスに入ると嫁がいた。
まだ残業してたのかと
思ったらなんかボロボロ泣いてる。
嫁も俺に気づいて取り繕いながら、
嫁
「あ、れ?
俺さん直帰じゃなかったんですか?」
俺
「いやちょっと確認したい
資料があって……あの、
どうしたの……?」
嫁
「いや何でもないんです。
ちょっと。
あははっ」
俺「……」
でもどう見ても大丈夫じゃないし、
嫁の仕事量からしてこんな
時間まで残業しなくていい
はずだし……。
どうしようどこまで
突っ込んでいいのかなぁと
考えながら、
とりあえず資料を確認することに。
すぐに確認が終わり、
改めて嫁に声をかけようと
したんだけど、
資料を確認している間に
帰ってしまったらしい。
嫁が挨拶もせずに帰るなんて
どこからどう見ても
普通じゃないんだけど、
まぁ女性はいろいろ
あるからなぁと思い直して
俺も帰ることにした。
週明け、改めて出勤すると
嫁は普通に戻っていた。
まぁプライベートで何か
あったんだろうと思って
仕事をすることにした。
ところが、嫁はまだ普通では
なかった。
数日後、嫁が仕事で大きい
失敗をした。
客からの発注に、とても
間に合わない納期で受注して
しまったらしい。
ところが納期を守らないと
客には大きな損害が出てしまう。
とはいえ、うちだけでは全く
納期に間に合わない。
嫁から話を聞いた俺も正直
ヤバイなぁと思った。
完全に上に伝えるべき内容な
んだけど、
嫁の責任は大きいし、
というかこれ、俺が責任取る
内容だと思って内心ガクブル
状態だった。
嫁も復活したと思ってたけど、
やっぱり立ち直ってなかった
んだろうなぁと思いながら
改めて嫁に状況整理のため聞き取り。
嫁
「あの……本当にすみません。
どんな処罰でも受けますので」
俺
「いや大丈夫。
大丈夫だから、
安心して」
全然大丈夫じゃないんだけど、
弱ってる嫁を叱っても仕方ないし、
なんか庇わないとこのまま
辞めてしまうかもしれないから
引き止めないとと思って安心させた。
その後、自分の仕事を残業に回し、
いろんな会社に頭を下げる
ことに日中を費やすことになった。
実は俺には秘策もあった。
嫁から状況を詳しく聞き取り
した段階で一筋の光明が見えていた。
同業他社に行った友人も巻き込んで、
なんとか納期を守ることに成功した。
上にはもちろん事後報告。
嫁は全く責任を負わず、
俺が上に
上
「俺君、ちょっとこれ高い
んじゃないの?」
俺
「そうなんですが、これこれ
こういう事情(嘘八百)も
ありまして………」
上
「うーん、そういうことなら
仕方ないけどなぁ。
次の目標で挽回しろよ?」
とちょっと怒られただけで済んだ。
さぁ、あとは嫁のフォローだ。
といっても嫁は女性だし既婚者だし、
飲みに行って話を聞くのも難しい。
そもそもプライベートに首
突っ込めないしなぁ……。
そこで喫煙室にいたA(♀)
に話を聞いてみることにした。
俺
「嫁ちゃん最近元気無い
んだけどどうしたのかね」
A
「なんか旦那と上手く行っ
てないらしいですよ?」
俺
「あー、そうなのかぁ
(口軽いなこいつ)」
どうしよう。
夫婦関係で落ち込んでるなら、
ますます首を突っ込み
にくいなぁ………。
しかし放置もできず、
とりあえず就業時間内に
会議室を借りて二人で話を
することにした。
堅苦しくなってしまうから
こういう形は
あまり取りたくなかったんだけど、
まぁ仕方ない。
ひとまず問題が解決したことと、
顛末を説明。
嫁は
「本当にありがとうございました」
と言いながらほっとしたようで、
ボロボロと泣いてしまった。
落ち着くのを待って、
「いろいろ大変なことも
あるだろうけど独りで
溜め込まないで、
少しは上司も頼ってくれよな」
みたいなことを言ったと思う。
とりあえず仕事が片付いたので、
その日は飲みに行くかと会社
近くのバーに行った。
ゆっくり飲みながら、
ふとトイレに行こうと席を
立とうとしたところで、
目に入った端の席に嫁がいた。
どっちが先に入ったのか
分からないけど、
うつむきながら独りで飲んでた。
座席の場所的に無視は
出来ないなぁとトイレの
帰りに声を掛けた。
そのまま会計して帰ろうかと
思ったんだけど、
マスターが
「お知り合いですか」なんて
言うもんだから
そのまま隣で飲む流れに
なってしまった。
しばらくはなんてことない
話をしてたんだけど、
話が途切れて沈黙がしばらく
続いたときに嫁がポツリと話始めた。
嫁「旦那が浮気してるんです」
俺「えっ」
そのまま嫁は話し始めた。
自分が妊娠しにくく子供が
出来ないこと。
旦那の浮気に気づいたこと。
それでも旦那に対して
一生懸命尽くしてきたこと。
それに対しての旦那の態度。
携帯を覗き見してしまったこと。
あの日、オフィスで泣いていた嫁は、
その日の旦那の予定を覗き見
した携帯から知っていて、
今そのとき、まさに
真っ最中なんだと思ったら
泣いてしまったということらしい。
酒が入っているせいもあって
嫁は俺なんかに話をしてくれたが、
正直、俺はかける言葉が
見つからなくて話を聞く
ことしかできなかった。
家に帰っても俺は嫁のことを
考えていた。
きっと旦那は子供が出来ない嫁に
愛想が尽きて他の女を漁り
だしたんだろう。
後から知った話では実際その通りで、
それが原因で旦那の親と嫁の
関係も良くなかったらしい。
だとしてもだ。
俺の知ってる嫁は、美人で
気遣いがしっかりしていて、
思いやりがあって、仕事が
出来て、理想の女性を絵に
描いたような人だ。
子供が出来なくて一番辛い
のは嫁のはずなのに、
それでも嫁は弱音や愚痴は
吐かずへりくだって旦那に
接してきたんじゃないかと思う。
そんな嫁に対してこの旦那は………!
そう思ったらだんだん嫁
旦那にムカついてきて、
嫁を助けてやりたい気持ちになった。
翌日嫁に合うと
嫁
「昨日はありがとうございました。
変な話をしてしまって申し訳
ありません」
俺
「いやいやこちらこそ。
私で良ければ何か力になりたいし、
辛かったら話を聞くだけでも
出来るから」
嫁「はい」
その日から俺はバーに通った。
きっと嫁が俺に話を
したければ来てくれると思って。
しばらく経った頃、嫁はやって来た。
しばらく当たり障りのない
話をしてから切り出してみた。
俺
「それで嫁さんはこれから
どうするの……?」
嫁
「……なんとかしなくちゃ
いけないですよね……」
聞けば何も進展はなかった。
浮気している旦那。
気づいてるけど気づいて
いない振りをする嫁。
ただひたすらにその関係を
続けていただけだった。
自分の不妊のせいだという
意識が強いために旦那を追求
することが出来ず、
浮気の証拠を押さえるべきなのか、
押さえたらそれでどうするのか、
いったいどうしたらいいかの
独りで抱え込んで悩んでいたらしい。
それはそうだ。
旦那の転勤についてきて
しまったせいで
周りに相談できる家族や
友達もいない。
優しすぎる性格なので相手を
責めるという選択肢もない。
話を聞いて俺はもう居ても
立ってもいられなかった。
俺
「嫁さんさえ良ければ俺に
任せてもらえないかな。
悪いようにはしないから。
まず旦那の行動について調べよう。
それでちゃんとした状況を
確認してから今後のことを決めよう」
嫁
「でも俺さんにこれ以上
ご迷惑はかけられません」
俺
「大丈夫。
嫁さんのために俺がしたいんだから」
俺は嫁の許可を得てすぐに
興信所に旦那の調査を依頼した。
嫁のためならそれくらい
してもいいと思った。
このとき既に俺は嫁のことが
好きだったのかもしれない。
結構な額がかかることを覚悟
してたけど、
興信所にかかる金額というは
調査期間によって決まる。
旦那がボロを出さず、
調査機関が長くなれば長く
なるほど高額になるわけだ。
ところが旦那はすぐにボロを出した。
出したところか、ひどい有様だった。
最短の契約期間で確実な証拠が出た。
これはまだ出るぞと
もう少しだけ延長したところ
思った通りボロボロ出てきた。
正直口に出すのもはばから
れるような内容だった。
極めつけは調査最終日。
この日は旦那が出張に
出かけるという日だったが、
1週間の出張と言っていた
旦那の言葉は嘘。
実際には有給を消化しての
浮気相手との旅行だった。
嫁に見せると嫁は顔が
真っ青になってしまった。
それはそうだ。
旦那は今頃浮気相手との旅行中。
楽しくお盛んなのだから。
その日はとりえあず顔面
蒼白で倒れそうな嫁を
タクシーに乗せて家まで送った。
この日ばかりは旦那が旅行で
居なかったのは逆に
良かったかもしれない。
俺
「明日は嫁さんは有給って
ことにしておくから無理しないで。
2日でも3日でもゆっくり
して大丈夫だから」
嫁「すみません……」
嫁は翌日を休んだものの、
2日後には出勤してきた。
そして時間を作って
もらえないかというので、
仕事の後会うことになった。
嫁はぽつりぽつりと話始めた。
旦那が大好きだったこと。
実際に旦那の行動を見て
ショックだったこと。
もう関係を続けていくことは
無理だと悟ったこと。
離婚を考えているがどう
したらいいのか分からないこと。
俺は知り合いに弁護士がいるから
一緒に相談しに行こう持ちかけ、
後日一緒に行くことになった。
知り合いの弁護士から適任の
人を紹介してもらい、
離婚に向けて動くことになった。
確たる証拠もあるし滞りなく
進行したけど、
その間の嫁は見ていて可哀想だった。
本当は弁護士を通せば直接
話し会う必要はないらしいんだけど、
相手と嫁が直接会って
話し合うことを希望した。
嫁は父を亡くしていて、
兄弟もいない。
母は遠方にいる上に
タイミング悪く腰を壊した
ところで来ることができなかった。
それで俺から申し出て
旦那との話し合いには俺が
付き添うことになった。
弁護士も立ち会うけど、
ひとりで嫁を矢面に立たせる
のは我慢ならなかった。
話し合いの席。
嫁はずっとうつむいていた。
旦那は悪びれるでもなく、
謝るでもなく、
開き直って弁護士相手